乳腺外科h2-icon-mammary_gland

診療科概要

上越総合病院乳腺外科を紹介します。

上越総合病院乳腺外科は当院外科のメンバーで構成されていますが、主に藤田亘浩と藤田加奈子が行っております。

乳腺外科では最近増加傾向である乳がんはもちろんのこと、乳輪下膿瘍や陥没乳頭、線維腺腫や嚢胞、乳腺炎、乳腺症などの良性疾患や、乳がん検診なども行っておりますのでお気軽にご相談ください。

また、毎年検診で引っかかる、いわゆる良性有所見者と言われて悩まれている方は当科外来で経過観察することも可能ですので一度ご相談ください。

外来について

現在は月・水・木・金曜日の午前中ですが、平成29年4月以降、土日を除く毎日の午前中となります。受付の終了時間は午後の手術や検査の関係上、10時30分です。乳腺外来は基本的に予約制ですのでお電話でご予約をお願いします。ただし、乳がん検診希望の方は予約外で受診していただきます。

乳がん検診の二次精検は完全予約制ですが、二次精検以外で乳房に症状などがあって心配な方は、当日の受診もお待ちいただけるようなら受け付けています。

また、他院で診断された乳がんや他院での治療方針について疑問に思われたり不安に思われる方のセカンドオピニオンについても随時受け付けております。実際のご相談は木曜日の午後になるかと思いますが、お悩みの方はまずお電話ください。

乳腺外科では“一人でも乳がんで亡くなる方を減らしたい“ということと、外来にきていただく全ての方に、”元気で長生きしていただきたい“という思いでスタッフ一同頑張っています。

乳がん治療について

乳がんの治療は手術のみならず、ホルモン治療、化学療法や放射線治療など様々なものがあります。当院には化学療法室や放射線治療棟も完備され、たとえ進行した乳がんであってもあきらめることなく治療を行います。癌の進行でほぼ寝たきりだったような患者さまも、治療のかいあって元気に外来に通っていただいております。「おやっ」とか「あれっ」とかおかしいと感じたら、怖がらずに早めに受診してください。

乳がん術後の患者さまは当科では10年以上、ご希望であれば半永久的に経過を見させていただいています。他院で手術された患者さまでもご希望であれば当科で検査などもさせていただきます。

マンモグラフィーについて

当院はマンモグラフィー検診認定施設となっておりますので、安心して乳がん検診並びにマンモグラフィーを受けて頂けます。

マンモグラフィーは乳房を挟んで圧迫することにより、放射線被ばく線量を減らしながら、画像で早く乳がんを発見するためのレントゲン写真です。撮影の際に痛みが出ることがありますが、得られるメリットも多い乳がんの診断では重要な検査の一つです。

当院のマンモグラフィーはデジタル画像として記録され、何年たっても過去画像を参照しながら新しい画像と照らし合わせることができます。その分見逃しが起こりにくく、さらに読影試験では当科で乳がん担当の二人ともASランクという最高ランクを取得していますので経年的に来院される場合さらに安心です。

当科ではマンモグラフィーの前撮り方式も取り入れておりますので、お時間の無い方はマンモグラフィーを先に取るやり方もありますのでご相談ください。

乳房超音波検査について

乳房超音波検査も重要な検査の一つです。
乳がんの診断については欠くことのできない重要な検査です。癌の広がりや、組織を取って診断を付けるための生検の際にも必要です。超音波は痛みもなく、体に侵襲の無い検査の一つです。

マンモトームについて

当科にはマンモトームが配備されています。
マンモトーム検査は検査というより実際は手術に近い感じです。マンモトームとはなかなか診断がつけられない石灰化巣などに対して三次元解析しながら組織を取ってくることのできる機械です。検査の時間は40分から1時間位ですが、乳房を挟んだまま、横になっていただいて検査をします。ただし、導入したての頃は年間20例を超えたこともありましたが、最近は超音波検査の精度が上がり、マンモトームがどうしても必要とされるケースが減少してきています。

組織生検について

癌の診断を確定するため、あるいは良性疾患であることを確定するために組織生検は重要な検査です。超音波を用いて行うことが多いですが、マンモトームなども組織生検検査の一つです。

当科では基本的に木曜日の午後に生検などの検査を行っています。以下に超音波検査に伴う組織生検の手順について説明します。超音波で部位を確認したら、皮膚を消毒し、局所麻酔をします。この際腫瘍に近いところも超音波で確認しながら十分に麻酔をします。後に縫合がいらない程度、2㎜ほど皮膚を切開し、超音波で確認しながら生検用の針を腫瘍に近いところまで誘導します。バチーンと音がして超音波で確認した腫瘍から組織をかじりとってきます。都合3回程度行いますが、その後止血を確認して傷を15分ほど圧迫していただいて止血確認して検査終了です。細い針で行う針生検というのもありますが、こちらは皮膚を切ったりせずに、針を超音波でみながら刺していくやり方です。嚢胞などの良性疾患や、リンパ節の転移診断などがよい適応です。針でどうしても診断がつかない場合や、ほぼ良性だろうと判断できる場合などは手術でしこりを取ってしまって診断を付けるというやり方もあります。いずれにせよ、検査や手術の前には麻酔に関してのトラブルがないかどうかなどの問診も含めて十分な説明をいたします。

手術について

乳がん手術は多い年は50例を超えましたが、大体年間平均で40例前後行っています。術式としてはそれ以前ほとんど全摘でしたが、現在は2006年以降に導入された乳房部分切除と、放射性同位元素を用いない赤外線蛍光法によるセンチネルリンパ節生検を積極的に行っています。放射性同位元素を使わないので、赤ちゃんや妊娠中の方、小さなお子さんやご高齢のご家族の方にもお見舞いの際などでも被ばくすることなく安心です。当科の乳がん手術では乳房温存手術が全体の70%前後で、残りは乳房全摘です。当科では無理に乳房温存治療をお勧めすることはありません。治療方針で当科がもっとも優先していることは、命です。極力再発などのリスクを減らし、元気で長生きしていただくために一番良い治療法は何かを常に考えています。

良性疾患による手術も積極的に行っており、手術症例は年間10~20例程度です。痛みと恐怖と局所麻酔薬に対するトラブル回避および軽減のため麻酔科の協力を得て、可能であれば全身麻酔での切除を積極的に行っています。全身麻酔の術前には歯科と麻酔科を受診していただき、口腔ケアと麻酔トラブルを避けるために最善のケアを致します。当科では過去10年間に手術死亡や麻酔トラブルはありません。

乳がんでは特に、麻酔科と協力して術前経口補水療法により、手術当日術前の点滴を極力なくし、手術直前までご家族とお茶など飲んでいただきながら快適にお過ごしいただけるように配慮しています。乳がん術後は基本的に一般病棟(5階南病棟)で管理させていただきますが、重症の患者さまや、合併症をお持ちの患者さまの場合、リスク回避のためHCU(集中治療病棟)で管理させていただくこともございます。

入院について

乳がん患者さまも入院は外科のある5階南病棟です。日当たりのよい明るい病棟で、外科,整形外科,胸部外科で構成されています。医師、看護師、薬剤師、放射線技師、リハビリ、医事課なども含めた様々な部署のメディカルスタッフが密に連携して患者さまをサポートします。

乳がん患者さまではあまり必要のない方が多いですが、栄養状態が悪い場合など栄養サポートチームが介入します。栄養サポートチームは、栄養障害の程度を評価し改善を計ることにより病気の治癒能力を高めます。

乳がん患者さまには問題なければほぼ全例緩和ケア・サポートチームが介入いたします。緩和ケア・サポートチームはがん治療のスタートから手術や化学療法、放射線療法などの様々な治療に対する不安を取り除き、安心してがんに対する治療を受けて頂けるよう、治療の相談や説明をおこなっています。

患者さまが安心して入院生活を送っていただけるよう、スタッフ一同やさしい医療を目指していますのでお気軽に声をおかけください。

担当医師

  • 藤田 亘浩手術部長
    外科部長
    検診施設長
    CRST(がん化学療法放射線療法サポートチーム)委員長

    プロフィール
    • 平成2年新潟大学医学部卒業
    資格・専門
    • 新潟大学医学部医学科臨床准教授
    • 日本外科学会外科専門医、指導医
    • 日本消化器外科学会消化器外科専門医、指導医、消化器がん外科治療認定医
    • 日本医師会認定産業医
    • 検診マンモグラフィー読影認定医
    • 乳がん超音波検診認定医
    所属学会
    • 日本外科学会
    • 日本消化器外科学会
    • 日本乳癌学会
    • 日本臨床外科学会