放射線科h2-icon-radiology

部門概要

概要・特色

2006年4月に新病院に移転して、さまざまな医療機器が更新されました。放射線部の画像診断装置も一新され、新たにマルチスライスCTが導入されました。「CT検査っていったいどんな検査なのだろう?」とお思いの方もおられると思いますので、簡単にご紹介いたします。

CT検査はエックス線を使って体の横断面(輪切り)の写真を得る検査です。ベッドに横になり、トンネルのような筒状の装置の中に入っていただきます。装置の中にはガントリーといわれるエックス線を出す機械が回転していて、それが回転すると体の横断面の写真が得られるのです。これまでのCTはガントリー1回転で1枚の写真を作っていたのですが、当院で導入されたマルチスライスCTは1回転で最大で16枚の写真を撮れるものです。しかも0.5秒で1回転することができます。これにより短時間で広範囲の撮影が可能になりました。例えば、これまでは胸のCTを撮影するのに約30秒ほどの息止めが必要でしたが、当院に導入されたマルチスライスCTでは15秒前後の短時間の息止めで撮影することができます。救急患者様など状態の悪い方でも長時間同一体位を保つことなく、楽に検査することができます。また非常に薄いスライスで撮影できますので、撮影した写真を積み上げることで、わかりやすくきれいな立体画像を得ることができます。体を横断面だけではなく、さまざまな方向から観察することができるようになりました。また造影剤(静脈から注射して、血液の流れに乗って全身にいきわたるお薬です。喘息をお持ちの方や腎臓の悪い方などは使えないことがあります。)を使えば、脳や腹部の血管の詳細な立体画像を得ることも可能です。またマルチスライスCTは、患者様の被曝の低減にも寄与しています。撮影部位によって照射するエックス線量を最適に調節する機能がついているので、余分なエックス線を照射せずにすむようになりました。

放射線科は内科や外科と違って、直接受診されることがないので馴染みの薄い部門かもしれません。今回の紹介で少しでも放射線科を知っていただければと思います。

上越総合病院 放射線科部長 加藤洋

設備

CT

胸部前額面CT

胸部前額面CT

X線CTは、身体の撮影断面に多方向から幅の狭いX線ビームをあて、透過したX線の分布をコンピューターで計算し画像化する検査です。
当院では、マルチスライス16列CT(東芝)を導入しており、従来よりも迅速かつ精密な検査が可能となっております。
撮影を迅速におこなえるため息止めが必要な時間が短縮され、患者さまの負担が軽くなっております。
また、スキャンした画像を再構築して、いろいろな方向からの画像、また立体的な画像を鮮明に作成することが可能となっております。
たとえば、次の画像は胸部をスキャンしたデータを再構築して正面からみた断面にしたものです。

3D−CT

腹部下大動脈周囲血管の3D−CT

腹部下大動脈周囲血管の3D−CT

次のCT画像は血管を立体的に描出できるように再構築したものです。
これは動脈瘤や血栓の診断に有用です。

MRI

腹部MR胆管膵管撮影(MRCP)

腹部MR胆管膵管撮影(MRCP)

MRIは、強い磁石と特殊な電波(ラジオ波)の力によって断層写真を作成する検査です。
当院では1.5テスラMRI(東芝)を導入しており、従来のMRI装置で施行できなかった特殊条件の撮影が迅速におこなえるようになりました。
具体的には早期脳梗塞の診断や血管撮影、腹部の胆管膵管撮影(MRCP)等の施行が可能となっております。
次の画像は脳血管MRIです。
脳の細い血管まで描出され、早期の脳梗塞を発見することができます。
また小さな動脈瘤の描出が可能です。

MRCP

胸部前額面CT

胸部前額面CT

次の画像は腹部のMR胆管膵管撮影(MRCP)です。
造影剤を使わず否侵襲的に胆管、膵管、胆嚢、胆石を描出することが可能となっております。

診断画像サンプル

脳動脈瘤

頭部3D−CT画像

頭部3D−CT画像

左中大脳動脈と前交通動脈の起始部に約3mm程度の前方に突き出た動脈瘤を認めます。
* 左の内頚動脈から出る左中大脳動脈と左前交通動脈の分岐部に動脈のふくらみが見られます。

閉塞性動脈硬化症

下肢3D-CT画像

下肢3D-CT画像

右外腸骨動脈の起始部においての完全閉塞を認めます。
* 右の総腸骨動脈から内腸骨動脈と外腸骨動脈の2本の血管が出るはずなのですが、右外腸骨動脈が出ていないのがわかります。

動脈瘤

頭部MRA画像

頭部MRA画像

右内頚動脈に約3mm程度の円形の動脈瘤を認めます。
* 左の内頚動脈に比べて右の内頚動脈にたんこぶのような血管のふくらみが見られます。

急性期脳梗塞

頭部MRI拡散強調画像

頭部MRI拡散強調画像

左小脳虫部下部に急性期の脳梗塞を認めます。
* 白色に光っている部分が急性期の梗塞部位です。

実績

当院では、CT、MRIの他、放射性同位元素を用いたRIシンチグラフィー、マンモグラフィーもおこなっております。CT、MRIなどの施行実績は、病院診療実績で公開しております。