検査科h2-icon-testing

部門概要

概要・特色

検査科は

  • 検体検査(一般、血液・輸血、生化学・免疫、細菌)    ・・・ 2階
  • 生理機能検査(心電図、呼吸機能、脳波、超音波検査)   ・・・ 1階
  • 病理検査、不妊治療                   ・・・ 3階

に分かれています。

検査科部長(医師)1名、臨床検査技師18名(非常勤1名含む)で構成されています。

検体検査では正確かつ迅速なデータを提供出来るよう心がけています。
正確性においては、毎日行っている内部制度管理はもちろん外部制度管理にも積極的に参加しています。
迅速性においては、診療前検査に対応し採血から60分以内の報告を心がけています。

休日、夜間の緊急検査に対しては24時間体制で対応しています。
また、栄養サポート(NST)や感染対策(ICT)等にも参加し、チーム医療の一員として診断支援に関わっています。

患者様や臨床から信頼される検査室を目指し、高い知識、技術、資質の向上を図り、正確で迅速な検査・情報の提供が出来るよう心掛けております。

検体検査

生化学・免疫検査

生化学検査とは主に血液や尿などに含まれる様々な成分を分析し病気の予防、診断、治療、病態把握などに役立てるものです。肝機能(AST、ALT、γ-GTP)や脂質(コレステロール、中性脂肪)などもその一つです。
当院の生化学検査は日本電子BM6010自動分析装置を2台設置し、患者様の待ち時間短縮に役立っています。
また、免疫検査はルミパルスプレストとAIAを使用しています。主な検査項目はCAE、AFP、CA19-9、PSAなどの腫瘍マーカーや、TSH、F-T3、F-T4などの甲状腺ホルモン、HBs抗原、HCV抗体、HIV抗体などのウィルス感染症の検査です。

血液検査

血液検査とは血液中に含まれる赤血球や白血球、血小板の数を専用の機械で測定し貧血や白血病、炎症や出血傾向などの病態解析、診断、治療、経過観察に欠かすことの出来ない検査です。

検査項目 参考基準値 内容
赤血球数 男性 430~570×104/μl
女性 370~490×104/μl
貧血の診断に用いられます。
白血球数 3500~8500/μl 炎症などの経過観察に用いられます。
血小板数 15.0~35.0×104/μl 出血傾向や血液疾患の診断に用いられます。
プロトロンビン時間(PT) INR 0.90~1.10 血液の凝固機能を調べる検査です。血栓を予防する薬の量を決める指標にもなります。
FDP 5.0ng/ml以下 各種血栓症や血栓溶解療法の指標に用いられます。
  • ABO式 Rh式血液型
  • 輸血検査

    ABO式血液型以外の不規則な抗体がないか調べたり、患者様の血液と輸血製剤を反応させ、輸血しても良いかを調べます。

  • 採血

    検査に使用する血液を患者様から採血します。検査の種類によっては、採血管が数本になる場合があります。

一般検査

一般検査では尿・便検査を中心に髄液・胸水・腹水などの検査を行っています。

  • 尿定性検査

    尿とは、全身を循環している血液が腎臓で濾過され、不用な物が余分な水分と共に排泄されたものです。そのため、体内で異常が起こると、尿の成分や量にも変化が見られます。苦痛を伴わず採取できる尿の成分を検査することで腎臓や尿路をはじめとする体内での異常の有無を調べます。

  • 尿沈渣

    尿を遠心分離器にかけて採取した沈殿物(沈渣)にある有形成分(赤血球・白血球・上皮細胞・円柱・結晶・細菌など)の有無や量を調べる検査です。特に腎・尿路系疾患の診断や経過、予後を推測するうえで重要な検査です。

  • 便潜血検査

    口腔から肛門までの消化管出血の有無を調べる検査です。大腸癌や大腸ポリープなど出血性消化管疾患のスクリーニングとして用いられます。

細菌検査

細菌検査とは患者様より採取された検体(喀痰や尿など)に病気の原因となる細菌(病原菌)がいないか、それが何と言う細菌でどの薬が効くかを調べる検査です。また院内において入院患者様を院内感染より防ぐICT(院内感染対策チーム)の重要な一員でもあります。

検査の内容
  1. 塗抹・鏡検

    グラム染色と呼ばれる染色方法により細菌に色を付け観察しやすくした後に、顕微鏡で細菌の有無、形などを調べます。

  2. 培養・同定

    培地で喀痰や尿中の細菌を培養することにより、肉眼でも観察することが出来ます。その中から病原菌となる細菌を選び出し何という細菌か調べます。

  3. 感受性検査

    何という細菌か分かったら、その細菌にどの薬が効くか調べます。

  4. 簡易迅速検査

    インフルエンザやアデノウィルスなどに感染していないかを簡易キットを用いて短時間で検査します。

生理機能検査

生理検査とは、いろいろな機器を使って患者さんの心臓、肺、脳、神経などの機能を調べたり体の中の様子を画像で観察したりする検査です。

  1. 心電図

    心臓は血液を全身に送るポンプの役割をしています。心臓の拍動によって生じる微弱な電気的変化を波形にしたものです。何がわかるかというと、不整脈(脈の乱れ)、心室肥大、狭心症、心筋梗塞、電気興奮の伝わり方の異常などです。

  2. 負荷心電図

    運動して脈拍が上昇したときに心電図の変化や胸痛などの症状が起こるか調べます。2段の階段を昇り降りするマスター負荷心電図や、ベルトコンベアの上を歩きながら心電図と血圧を測定するトレッドミル検査があります。

  3. ホルター心電図

    24時間小さな記録器を付けて心電図を記録します。動悸、失神、胸痛など症状がある方に有用で、原因が心臓にあるか調べられます。

  4. ABI・PWV検査

    ABIは両腕、両足首の血圧を同時に測定し、腕と足の血圧の差をみます。足の血圧のほうが低いと足の動脈に詰まりや狭いところがあることがわかります。ちょっと歩くと足が痛くて歩けなくなるという症状のかたは一度調べてはどうですか。同時にPWV(脈伝播速度)は動脈の壁の硬さ(動脈硬化の程度)がわかります。

  5. 呼吸機能検査

    肺機能障害の種類や重症度の評価を行います。また、全身麻酔の手術を受ける方の手術前検査としても行っています。

    肺活量どれくらいたくさん吸えてどれくらいたくさん吐けるか
    努力性肺活量一秒間にどれくらい早くたくさん吐けるか
    機能的残気量吐ききったときの肺の中に残っている空気の量
    肺拡散能肺胞での酸素と二酸化炭素のガス交換の具合を見る
  6. 脳波

    脳、主に大脳の電気的変化を頭皮上の電極から記録したものです。頭、額、耳、手首に約20個電極をつけて記録します。てんかんや意識障害の診断に重要な検査です。

  7. 超音波検査(エコー)

    超音波(20000Hz以上の人間には聞こえない高音)を体に当てることにより反射を利用して画像を作り体内の様子がわかる検査です。X線のように被爆のおそれがないので繰り返し検査して体に影響ありません。エコー検査では臓器の大きさ、形、構造、血液の流れ、動き等調べます。当検査室では、心臓、腹部、頚動脈、下肢静脈甲状腺エコーを行っています。

  8. 神経伝導検査

    手や足の神経を電気で刺激し、神経の伝わる速さを調べ神経障害の有無や程度がわかります。手や足のしびれや筋力低下のある方に検査します。肩こりに使う低周波治療器のようなピリピリ、ピクピクした感じの刺激です。

  9. 大脳誘発電位

    ABR(聴性脳幹反応):耳から音を聞かせて難聴や脳幹機能を調べます。SEP(体性感覚誘発電位):上肢または下肢の感覚神経に電気的刺激を与えて誘発される電位。末梢から中枢における感覚神経系の病変を見つけることが出来る。

  10. 終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)

    睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)を調べる検査です。一泊二日で入院していただき睡眠中の呼吸状態、脳波、血液中の酸素濃度など、たくさんの項目を一晩記録します。いびきがうるさい、息が止まっていると家族に言われている方、夜寝ているのに昼間異常に眠いという方は検査をお勧めします。ほおっておくと高血圧や脳卒中、心臓病になる確率が高くなることが知られています。

  11. その他

    針筋電図検査、耳鼻科の聴力検査、平衡機能検査等行っています。

病理検査、不妊治療

病理検査

病理検査には細胞診検査、病理組織検査、病理解剖(剖検)等があります。
当院では現在、細胞診検査と病理解剖を主に行っています。

  • 細胞診検査

    喀痰、尿、胸水などのはがれ落ちた細胞や、子宮などの病変部から直接採取された細胞をスライドガラスに薄く塗りつけて、染色液で染め顕微鏡で異常細胞(主に悪性細胞)の有無を検査します。細胞の採取にはメスなどによって切開する必要がないため患者さんの負担が軽く、繰り返し検査を行うことが出来る利点もあります。
    更に、腫瘍性病変が疑われる所に細い針を刺して、少しの細胞を採取し、顕微鏡で観察する穿刺吸引細胞診も行っています。主に、乳腺・甲状腺・リンパ節・唾液腺などが対象となります。
    これらの検査は細胞検査士の資格をもつ臨床検査技師が担当しています。顕微鏡検査により異常な細胞を見つけ出し、良性・悪性の判定をします。さらにその細胞から推定される病変について、病理医・あるいは細胞診指導医とともに細胞診断を行っています。

  • 病理組織検査

    手術や内視鏡などにより採取した臓器・組織の良性、悪性の診断をします。採取した組織や臓器はまずホルマリンで固定され、特殊作業を施し病変部検索のため目的に応じた染色を行い、標本を作製します。この標本を顕微鏡で観察し良性・悪性の診断や病変の腫瘍が悪性の場合には癌がどの程度広がっているか、リンパ節に転移がないかなどを詳しく検査します。
    当院ではホルマリン固定までを行い、その後の病理組織検査は系列病院へ依頼しています。おおむね7~10日で結果がわかります。

  • 病理解剖

    不幸にして患者さんが亡くなられた場合、ご遺族の承諾を得て病理解剖を行っています。これにより病気の本態や原因、診断及び治療効果の究明ができます。
    当院では解剖後の結果をもとに、病気の経過や治療の状況などについて臨床病理学的検討会(CPC)を開催し、今後の治療と診断に役立たせていただいております。

不妊治療

臨床検査技師の培養室での主な業務

精液検査、人工授精、体外受精、顕微授精、胚移植、胚及び精子の凍結保存。精巣内精子の採取及び凍結保存、精巣内精子を用いる顕微授精(TESE-ICSI)

培養業務は認定資格を有する胚培養士(エンブリオロジスト)が行っています。医師が採取した卵子を、選別した精子と掛け合わせ(体外受精)、受精した胚を子宮に戻すまで大切に培養します。また、受精障害のある方には顕微授精法を実施しています。顕微授精は卵子の細胞質に精子を直接注入する方法で行われており、80~90%という高い受精率を維持しています。

培養室内では、胚にとって最適な環境となるよう徹底した培養液及び培養器の管理を心掛けています。また、胚や精子の取り違いが起こらないように、細心の注意を払い、常に二人以上で確認を行っております。

培養士の資格
  • 日本哺乳動物卵子学会認定 胚培養士
  • 日本臨床エンブリオロジスト学会認定 臨床エンブリオロジスト

*不妊治療について、詳しくは産婦人科・不妊治療のページをご参照下さい。