臨床研修についてh2-icon-program

基本プログラム

当院の基本コースは、内科6ヶ月、救急3ヶ月、地域医療1ヶ月、選択必修3ヶ月、自由選択11ヶ月となります。原則の範囲内であれば可能な限り希望に応じたテーラーメードのプログラムを組み立てます。

1年次
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
救急
(オリエンテーション含む)
内科 選択必修
(外、麻、小、産、精)
最低2科以上
2年次
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
地域
医療
選択

理念

上越総合病院の理念を基盤として、「医師としての人格」を涵養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に遭遇する疾病または負傷に適切に対応できるように、プライマリケアの基本的な診療能力(知識・技能・態度)を身につける。

基本方針

  1. 臨床医として必要なプライマリケアの基本的な診療能力(知識・技能・態度)を習得する。
  2. 医療の専門職としての倫理と責任を自覚し、安全で良質な医療を提供できる。
  3. 医療チームの構成員として、患者・家族・医療スタッフとのコミュニケーションを大切にする習慣を身につける。
  4. 医学の成果から生涯にわたって学び続け、医学・医療の発展に寄与できる質の高い診療能力を求め続ける自己啓発の態度を習得する。
  5. 医学・医療における社会的役割を認識し、地域のニーズに応える医師として成長する。

上越総合病院 臨床研修プログラムの特徴

上越総合病院 臨床研修プログラムでは、厚生連病院としての地域貢献の理念のもとに、地域に根ざした患者中心の医療を実践する中で、初期臨床研修の目標を果たしていく。

  1. Common diseaseから二次、一部三次救急まで幅広く患者を受け入れており、地域の第一線病院ならではの、実践的で変化に富んだ研修ができる。
  2. 研修を受ける側の多様なニーズに配慮し、tailor made型の柔軟性のあるカリキュラムを提供する。
  3. 中規模病院の機動性を生かした、指導医との距離が近く、診療科間の垣根が低い、細かいところに手の行き届いた研修ができる。
  4. 救急部門における初期診療に参加し、プライマリケアを学び、問題解決型の総合的な視点に立った研修ができる。
  5. がん、脳・心血管病診療、救急救命医療などにも参加することで、高度医療の研修も可能である。
  6. 必修カリキュラムのみならず、選択期間を柔軟に利用して、初期研修後の多様なキャリア形成を支援する。
  7. 症例提示や問題点の抽出を通じてEBMに基づく診療を指導医とともに検討し、医学的知識・判断力の形成を継続する姿勢と方法を身につけることができる。
  8. 地域に開かれ、地域に根差した施設で研修することで、職員や地域住民のサポートを受けながら安心して研修ができる。

臨床研修の到達目標

Ⅰ 行動目標

(1)患者-医師関係

患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係を確立するために、

1)患者、家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握できる。
2)医師、患者・家族がともに納得できる医療を行うためのインフォームド・コンセントが実施できる。
3)守秘義務を果たし、プライバシーへの配慮ができる。

(2)チーム医療

医療チームの構成員としての役割を理解し、保健・医療・福祉の幅広い職種からなる他のメンバーと協調するために、

1)指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができる。
2)上級及び同僚医師や他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれる。
3)同僚及び後輩へ教育的配慮ができる。
4)患者の転入・転出に当たり、情報を交換できる。
5)関係機関や諸団体の担当者とコミュニケーションがとれる。

(3)問題対応能力

患者の問題を把握し、問題対応型の思考を行い、生涯にわたる自己学習の習慣を身に付けるために、

1)臨床上の問題点を解決するための情報を収集して評価し、当該患者への適応を判断できる(EBM=Evidence Based Medicineの実践ができる)。
2)自己評価および第三者による評価を踏まえた問題対応能力の改善ができる。
3)臨床研究や治験の意義を理解し、研究や学会活動に関心を持つ。
4)自己管理能力を身に付け、生涯にわたり基本的診療能力の向上に努める。

(4)安全管理

患者及び医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安全管理の方策を身に付け、危機管理に参画するために、

1)医療を行う際の安全確認の考え方を理解し、実施できる。
2)医療事故防止及び事故後の対処について、マニュアルなどに沿って行動できる。
3)院内感染対策(Standard Precautionsを含む)を理解し、実施できる。

(5)症例呈示

チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な、症例呈示と意見交換を行うために、

1)症例呈示と討論ができる。
2)臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する。

(6)医療の社会性

医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献するために、

1)保健医療法規・制度を理解し、適切に行動できる。
2)医療保険、公費負担医療を理解し、適切に診療できる。
3)医の倫理、生命倫理について理解し、適切に行動できる。
4)医薬品や医療用具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる。

Ⅱ 経験目標

A 経験すべき診察法・検査・手技

(1)医療面接

患者・家族との信頼関係を構築し、診断・治療に必要な情報が得られるような医療面接を実施するために、

1)医療面接におけるコミュニケーションスキルの持つ意義を理解し、コミュニケーションスキルを身に付け、患者の解釈モデル、受診動機、受療行動を把握できる。
2)患者の病歴(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活・職業歴、系統的レビュー)の聴取と記録ができる。
3)患者・家族への適切な指示、指導ができる。

(2)基本的な身体診察法

病態の正確な把握ができるよう、全身にわたる身体診察を系統的に実施し、記載するために、

1)全身の観察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる。
2)頭頸部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、耳鼻口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む)ができ、記載できる。
3)胸部の診察(乳房の診察を含む)ができ、記載できる。
4)腹部の診察(直聴診を含む)ができ、記載できる。
5)泌尿・生殖器の診察(産婦人科的診察を含む)ができ、記載できる。
6)骨・関節・筋肉系の診察ができ、記載できる。
7)神経学的診察ができ、記載できる。
8)小児の診察(生理的所見と病的所見の鑑別を含む)ができ、記載できる。
9)精神面の診察ができ、記載できる。

(3)基本的な臨床検査

病態と臨床経過を把握し、医療面接と身体診察から得られた情報をもとに必要な検査を自ら実施し、結果を解釈できる(A項目)、または検査の適応が判断でき、結果の解釈ができる(その他の項目)。

その他、経験すべき診察法・検査・手技の詳細については、下記 PDF をご参照ください。

B 経験すべき症状・病態・疾患

経験すべき症状・病態・疾患の詳細については、下記 PDF をご参照ください。

C 特定の医療現場の経験

特定の医療現場の経験の詳細については、下記 PDF をご参照ください。

THE RESIDENT CIRCLE 不織庵

上越総合病院・新潟労災病院・新潟県立中央病院・糸魚川総合病院・柏崎総合医療センターの5施設が力を合わせ、研修医を対象にユニークな研修機会を提供し、また全国に向けて発信する事業を企画実行しています。

  • off the job トレーニングの提供:シュミレーターを用いた実践型研修会を開催します。「バーチャルER」を合言葉に、緊急性の高い患者の初期対応方法を体験するコースを団体内の病院で開催し、研修医に受講を薦めていきます。受講後はファシリテーターとして継続的な参加を目指します。
  • 外国人講師や国内外部からの講師を招き、レクチャーや臨床推論獲得のための教育回診を年に数回実施します。いずれも学習者参加型の、ディスカッション主体の内容を目指します。
  • プロフェッショナリズムなど、医師としての姿勢や情意面を涵養するために、ワークショップ形式の研究会を開催します。
  • 研修医の症例発表会を行い、日頃の診療上の悩みを共有し、深慮能力の高揚をはかります。
  • そのほか、研修医の教育に有益と考えられる企画を適宜追加し、実施します。
  • ホームページを開設し、これらのイベントの開催情報や結果報告を広く周知し、全国から医学生や研修医が参加できるようにします。

過去のイベント等については、下記をご参照ください。

初期臨床研修医募集要項

初期臨床研修医募集要項については、下記をご参照ください。

1.上越総合病院家庭医療後期研修プログラム

日本プライマリケア 連合学会認定の後期研修プログラム version 2.0

プログラムの理念、全体的な研修目標

総合的、包括的な視点から、外来・在宅・病棟診療において幅広い健康問題に的確に対応する臨床能力を習得します。継続的な診療を通じて患者・家族との信頼関係を構築し、地域全体の健康向上に寄与する能力を身に付けます。医療を通じて上越地域の発展に貢献することの重要性を認識し、そのための活動に参加できます。

プログラムを展開する場や医療施設の地域背景や特長

プログラムは上越総合病院、ならびに総合診療専門研修Iの研修の場として参加する関連医療機関が位置する、新潟県上越地域の医療機関で展開されます(一部新潟県中越地方の医療機関も含まれる)。上越地域は新潟県の中でも高齢化や過疎化が進んでおり、包括的視点からの医療ニーズがきわめて高いです。しかしながら急性期医療機関は専門分化しており、診療所や実地医家との連携も熟成しているとは言えず、地域之ニーズに応える医療が十分には展開されていません。
本プログラムによる家庭医やプライマリ・ケア認定の養成は、このニーズに応えようとするものです。その視点から、広く地域の小規模病院や診療所(実地医家も含む)の協力を募っているものです。

募集人員

1年当たり(3)名(× 研修期間年数=総定数9名)

研修中の身分及び処遇

身分常勤臨時医師
給与【固定】600,000円(賞与含む)
【手当】診療手当、超過勤務手当、当直手当
休日土日・祝祭日、年末年始、夏期特別休暇1日、年次有給休暇(労基法に準ずる)
その他休暇(新潟県厚生連就業規程に準ずる)
社会保険の加入状況健康保険、厚生年金、介護保険、雇用保険、労災保険
健康診断2回/年
医療賠償保険制度病院において加入/個人加入は任意
宿舎必要に応じて斡旋
外部の研修活動学会・研修会等への参加費用支給制度あり

研修内容

一年次:領域別研修
内科
(6ヶ月)
小児科
(3ヶ月)
救急
(3ヶ月)
内 科
内科指導医のもとで、内科各領域の基本能力をしっかり身につけることを目標とします。病棟主治医として主に急性期患者の診療を経験します。内科疾患の患者を幅広く経験するため、呼吸器、消化器、腎糖尿病、神経、循環器のうち選択で二か月ずつローテートします。
小児科
小児科領域の基本能力の取得を目標とします。外来(救急外来を含む)で初診を多数経験し、病棟で主治医として患者を受け持ち、日常的によく遭遇する疾患の対応を経験します。
救 急
救急部門に所属し、全科の救急疾患の診療を経験します。
二年次:総合診療専門研修II
外来、病棟
(12ヶ月)
外 来
外来研修は総合診療科外来を週2日程度担当し、他は救急外来受診者の診療を行います。救急を含む初診を数多く経験し、複数の健康問題をもつ患者への包括的ケアを経験します。
病 棟
病棟では臓器別ではない病棟で、主として高度専門医療技術の必要のない成人・高齢入院患者や、複数の健康問題を抱える患者の包括ケア、癌・非癌患者の緩和ケアなどを経験します。
三年次:総合診療専門研修I(選択)
総合診療専門研修I 領域別研修(選択)
または、総合診療専門研修I
または、総合診療専門研修II
総合診療専門研修I
診療所または地域の小規模病院(○新潟県立松代病院 ○新潟県立柿崎病院 ○湯沢町保険医療センター ○揚石医院 ○清華ファミリークリニック ○妙高診療所)で行います。原則として同一施設で行います。外来診療、訪問診療、地域包括ケアの研修で構成されます。外来では、外傷も含めて日常よく遭遇する疾患への対応、生活習慣病のコントロール、患者教育、心理社会的問題への対応、高齢者ケア、包括ケア、継続ケア等にも従事します。訪問診療では、在宅ケアや介護施設との連携、在宅緩和ケア、家族志向型ケアなどにも従事します。地域包括ケアでは学校医、地域保健活動などに参加します。研修施設はこれらの研修が可能で、かつ学童期以下が5%以上(予防接種も含む)、後期高齢者が10%以上である必要があります。
領域別研修(選択)
プライマリ・ケアと関連の深い、必修診療科以外の診療領域の研修を耳鼻咽喉科、放射線科(診断・撮影)、臨床検査・生理検査、リハビリテーション科の中から合計6ヶ月の範囲内で自由に選択できます。手術よりも外来や救急に重点をおき、非専門医でも習得しておくべき知識・技能や、専門医にコンサルトするタイミング等を中心に研修します。この図では、2ヶ月ずつ3部門を研修することを想定していますが、たとえば1ヶ月ずつ6部門、3ヶ月ずつ2部門でもかまいません。精神科・診療内科については協力施設での研修とします。

必修は総合診療専門研修IIと総合診療専門研修Iで合計18ヶ月以上、かつ領域別研修の内科6ヶ月、小児科3ヶ月、救急3ヶ月(図の太字の部分)。これらは週に4日以上の研修を行わなければなりません。これが担保されれば、これと並行して必修以外の領域別研修を週に1日まで行ってもよいです。三年次の選択は、必修診療科以外の領域別研修(選択)、総合診療専門研修I、総合診療専門研修IIから自由に選択します。

2.病院総合医養成プログラム

  • 病院の場で総合的な医療を提供できる医師を養成するためのプログラムです。
  • 家庭医療専門医や総合内科専門医など、総合的な診療を行うための基本的訓練を終了した医師を対象としたフェローシップ的なプログラムで、病院における総合的な医療を目指す医師のキャリア・パスを明示することを目指します。
  • 日本プライマリ・ケア連合学会病院総合医養成プログラム認定施行事業に認定されています。

2014年度から、本プログラムによる後期研修医を募集します。
以下にプログラムの概要を示します。希望者、ならびにお問い合わせは以下までご連絡ください。

プログラム名称 上越総合病院家庭医療後期研修プログラム
プログラム責任者氏名 篭島 充 副院長
(日本内科学会総合内科専門医、日本プライマリ・ケア連合学会指導医(申請中)、循環器専門医、心血管インターベンション治療学会指導医)

事務局担当 総務課 佐藤真由美
住所:〒943-8507 新潟県上越市大道福田616
電話 :025-524-3000
FAX:025-524-3002
e-mail:rinsho@joetsu-hp.jp

プログラム概要

  • 一般内科外来における診療
    主として新患を担当。総合診療的な視点での診療が必要な患者については継続診療も担当します。週1回以上。
  • 総合診療科における外来診療
    高齢者など多面的な問題を有する患者などを広く対象とし、専門家への紹介や、継続診療を担当します。週1回以上。
  • ERを受診した急患の診療
    緊急性の高いものからウォークインまで、救急科と協力しながら幅広く対応します。週1回以上。
  • 総合診療科の入院診療
    総合診療科外来や、一般内科外来、ER受診者からの、総合的な視点が必要と考えられる患者が入院した際の主治医となります。病状に応じて、ICU、急性期病棟、慢性期病棟(看取りも含む)で診療を担当します。
  • 日当直業務
    一次から二次、一部三次救急まで、幅広い患者が来院します。専門診療科のバックアップ体制があります。月に3回程度。
  • マイナー診療科の外来診療
    希望により、耳鼻科、眼科、皮膚科など、総合的な視点の診療に必要ないわゆるマイナー診療科の外来診療が可能です。
  • 併設老健施設(アルカディア上越)や関連施設での訪問診療
    関連施設はプライマリーケアを主として提供する地域の第一線病院、診療所、老人ホームなどです。月に1回程度。
  • 診療科横断組織の委員としての活動
    本人の選択により、院内の診療科横断組織のうち2つ以上に、主導的立場で参画します。
  • 委員会活動
    本人の選択により、院内の委員会の1つ以上に所属し、主導的立場で活動します。
  • 病棟のマネージメント
    慢性期病棟の運営にチーフレジデント的な立場で関わり、入退院患者の調整、他診療科との連絡調整、退院や看取りにむけての包括的支援などを行います。
  • 臨床研修医の指導
    病院総合医としての診療を通じて、総合的な診療を行う視点から、初期・後期研修医を指導します。
  • 研究活動
    症例報告、総合的な視点の診療に関する研究を行います。1件以上の学会発表もしくは論文作成を義務とします。

以上のような内容について、当院、および近隣の関連施設において研修を行います。

週間スケジュール

本人の意向に従って調整しますが、週一回以上の一般内科外来と総合診療科外来、ER診療を行っていただきます。以下は一例です。

 
午前病棟総合診療科外来ER病棟一般内科外来
午後訪問診療病棟病棟ER病棟

病棟は担当患者の病状に応じてICU、急性期病棟、慢性期病棟のいずれにも及びますが、慢性期病棟ではそのマネージメントにも加わります。診療科横断組織の活動、委員会活動については、適宜組み込まれます。

研修期間

1年間。希望によって延長も可能です。

研修者定員

1学年あたり4名