総合診療科を開設します

総合診療科部長 篭島充

日頃当院にお力添えをいただき、ありがとうございます。今日は四月から新たに開設される総合診療科のご案内をしたいと思います。

医療の臓器別専門分化は目覚ましい成果をもたらしましたが、近年その問題点も指摘されるようになりました。病気は診ても患者さんを診ない、診断がつかないと担当科が決まらない、多様な問題点を持つ患者さんを診る診療科がない、などの声です。超高齢化社会を迎えてこの弊害が顕著になり、行き場のない患者さんが増えてきているように思います。

このような問題を解決するには、次のようなパラダイムシフトが求められるでしょう。

対象を臓器から人間、家庭、地域社会へ。
視点を専門性からジェネラル性へ。
価値を病気の治癒からQOLの維持へ。さらには老年医学のコンセプトの導入へ。
手段は個別の医療機関の努力から、地域のリソースを使い切る、包括的なアプローチへ。

これらを達成するために、先生方のご協力が欠かせないことは明らかです。その一方で、病院にもイノベーションが求められます
総合診療科はそれに応えようとするシステムです。次のようなことを行います。

  • 診断が確定していない患者の診療をします。
  • 多様な問題点を有する患者さんの診療をします。
  • 介護が必要な患者さんが家庭や地域に戻れるように、かかりつけ医や関係機関への橋渡しをします。その患者さんに急性期医療が必要になれば、適切な診療をします。
  • 駆け込み受診した患者さんの診療について、救急科をサポートします。

病院の診療が必要だが、どの専門診療科に紹介したらよいかわからないとき(診断がつかない、検診で多項目の異常を指摘された、多数の問題点を有する、など)、自宅や施設で介護を要する患者さんの具合が悪くなったときなど、ぜひ総合診療科をご利用ください。「総合診療科外来担当医」あてにご紹介いただければ結構です。

総合診療科の外来診療は、月曜から金曜までの午前中、二診体制で行います。受付時間は8:30から11:00までです。総合診療科開設に伴って内科の新患外来はなくなり、一般内科向けにご紹介いただいた患者さんは総合診療科で診察いたします。診療時間外もオンコール体制で対応いたしますので、お気軽にご連絡ください。入院が必要であれば、適切な専門診療科につないだり、総合診療科で診療を継続したりして、問題解決を図ります。

スタッフは後期研修医三名と、内科系の指導医五名で構成されます。指導医は日本内科学会や日本プライマリ・ケア連合学会の認定医や指導医の有資格者です。後期研修医はプライマリ・ケア連合学会認定プログラムに則って業務に従事します。先生方のご期待に沿えるよう、一致団結して尽力してゆく所存ですので、何卒よろしくお願い申し上げます。

最後に、お願いです。地域全体での包括医療を目指す立場に立って、総合診療科では、患者さんの問題が解決したら、紹介元の医療機関や、入所していた施設に患者さんをお返しいたします。専門診療科での継続診療が必要な場合はそのように計らいますが、基本的には上記のような地域連携を進めて参りますので、何卒ご理解をお願い申し上げます。

ご質問、ご意見などございましたら、いつでも地域連携室あてにご連絡をいただければ幸いに存じます。上越の地域医療の維持、発展のために、病院の全力を挙げて努力して参る所存ですので、何卒よろしくご高配を賜りますようお願い申し上げます。

関連リンク

地域連携センター便り 春号(2015.4)



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