2024年11月12日
こじょんのび便り!2023年第14号
肌を刺すような冷たい風を吸いこみ、上越に来てからもう2度目の冬を迎えるのかとしみじみしております。新潟県中、いろいろな病院を見学して、一番気に入った当院に就職した春、医師免許を得てお役に立てる喜び、毎日新しいことだらけでなんてことはない作業に夜遅くまで時間がかかっていた日々がつい先日のように思われます。しかし、なんでも教えてくれた先輩方は卒業され、新しい1年生がたくさん入りにぎやかになり、そしてその1年生も当直の時に頼りになる医師になりました。時の過ぎる速さに老いを感じています。
同期達は将来を決め、各々の道にまっすぐと進んでいます。得意とすることがそれぞれ違うので、日々の診療で気になったことや分からなかったことを研修医室で教えてもらっています。後輩たちもみんな優秀で個性豊かなので、診療のこと、プライベートのこと、たくさんお話をして、医学的なこと、日常的なことなどたくさん学ばせてもらっています。
研修医生活でのハイライトはやはり当直だと思っています。研修医同士で話し合う話題も半分くらい当直がらみですし、24時間365日私たちが救急外来のバトンをつないでいっているのが面白いなと感じています。1年半過ごすと、救急外来で一緒に働く救命士さんや看護師さんで、初対面の方がほとんどいなくなります。救急車で搬送に携わっている救命士さんの顔も覚えてきます。そして、患者さんも何度目かお会いする方が増えてきます。お互いを知っているので救急外来で少し待ち時間ができたときなどは患者さんとも医療従事者とも話に花が咲きます。私がこの病院を選んだ理由も、ここの救急外来であれば成長できると思ったからでした。コメディカルの方々も上級医の先生方も皆とても優しく、本当にたくさんのことを学ばせていただいています。この雰囲気の良さが医療を行う上での円滑なコミュニケーションにつながり、安全な医療へとつながっていると思っています。先日も当直で温かい気持ちになり、当院を選び、選ばれてよかったと何百回目かの感情をいだきました。
毎週楽しみな当院の日当直ですが、残すところあと半年を切りました。よくしていただいた方々とお別れするのはとても寂しいです。まだまだ学び足りないことが多いので、机での勉強だけでなく、他の方の仕事する背中、姿勢からも学ばせていただき、もっとお役に立てるように努めたいと思います。