2017年03月22日
3月17日にTHE RESIDENT CIRCLE不識庵主催(上越・糸魚川地区の5病院)にて初期臨床研修を修了する研修医の先生方をお送りするセレモニーが開催されました。 修了式では修了される先生方よりお1人ずつメッセージを発表していただき、研修がとても充実していたことや、同期に恵まれたことなど感謝の気持ちが多く聞かれました。 それぞれ別の道でのご活躍を期待しております。 研修教育センター 梅澤
2017年02月28日
2月26日に金沢にて開催された【レジナビ金沢2017】に参加し、来場された医学生さんへ当院での研修の魅力をお伝えしてきました。 4時間でしたが、たくさんの医学生さんがブースに来られ、熱心に話を聞いて下さいました。 医学生のみなさん、春休みを利用して病院の雰囲気を味わいに来ませんか? お申込みお待ちしております。 研修教育センター 梅澤
2017年02月20日
H29年度採用研修医のオリエンテーションが開催され、来年度当院で研修予定の5名が顔を合わせました。 自己紹介や研修スケジュールについて説明をしたあと、篭島副院長先生より当院の研修プログラムや内容についてお話がありました。 来春には新たにこの5名が当院の研修医となります。 無事試験に合格し、4月には元気な姿でお会いできるのを心待ちにしております(^^) 研修教育センター 梅澤
2017年02月07日
今回上越総合病院で行われたSanjay Saint先生による教育レクチャーで症例発表を担当させていただきました。 英語での症例発表は初めての経験だったので、スライド作りの段階から、英単語や英語での言い回しを調べたりと、かなり大変でした。 当日はぎこちないながらもなんとか発表でき、Sanjay先生によるレクチャーも非常に勉強になりました。夜の二次会では、Sanjay先生による本場のカラオケ(洋楽)も聞けたのでよかったです。 教育レクチャーの二日間はSaint先生をはじめ、多くの方々にお世話になりました。皆さんありがとうございました。 上越総合病院研修医1年目 長谷川 裕一
2017年01月21日
新潟大学医学部の学生さんを対象にTV会議システムを用いて講義を行いました。 20分という短い時間でしたが医学生の皆さんが真剣に話を聞く姿が画面越しに見られ、 『例年同様に熱い内容で、学生にとっても、参考になるものでした』 とのお声をいただきました。 当院の研修に興味を持つ医学生のみなさん、いつでも病院見学のお申込みをお待ちしております(^^) 研修教育センター 梅澤
2016年12月26日
前回のコラムのあと、マッチングの発表やら、ティアニー先生の教育回診やらで実にあわただしく、気がつけば今年ももう終わりです。まさに光陰矢の如し。毎度のことながら、随分とごぶさたしてしまったことをまずお詫びいたします。 さて、指導医の本音の続きです。指導医講習会に参加する指導医からは、当世研修医気質として、こんな意見をよく聞きます。曰く、 「メンタルが弱い」「コミュニケーションが苦手」 いろいろと耳にするところによれば、現在二年間で初期研修を修了できない研修医が全国平均で1-2%程度存在し、その主な原因は病気で、多くはメンタルな問題だそうです。これを見れば、確かに強靭なメンタルだとは言えないかもしれません。 これはひとり医師の世界に限った問題ではないようです。医療ソーシャルワーカーや看護師さん、検査技師さんなど病院の多職種で、ひいては医療を離れた一般企業のさまざまなところで、同じような悩みが語られているように思います。曰く、 「簡単にへこんでしまう」「指導に手間がかかる」「すぐに体調が悪いと言う」「注意すると逆切れしてしまう」.... こんな若者気質を、たとえば「ゆとり世代」「新型うつ」というような言葉でステレオタイプにとらえる傾向があるようにも思います。その原因を評論家はさまざまに語ります。少子化やITの普及によるバーチャルな世界への没入、それに伴うコミュニケーションチャンスの減少、低成長社会の影響などがやり玉にあげられているようです。 詳しい分析は専門家に委ねるとして、プログラム責任者としては、研修を修了できるだけの心身のタフネスは最低限持っていてほしいと思います。そのためのヒントになるかどうか、いくつか気づいたことを書きます。 第一に、正解を求めないことです。国家試験をはじめとして、医師になるまでの多くの場面で〇×式の客観試験を受けてきているので、どうしても「正解は一つだ」と考えがちになります。最近はSNSの普及もその一因でしょうか、政治や経済など、社会のいろんな場面でこれが顕著で、すべてを善悪、敵味方の二者択一で理解しようとする傾向があるように感じます。 とはいえ、それは数学や物理の世界のこと。人間世界では白黒がつくことなどはまれで、グレーな世界で少しでも良いものを求めて皆もがいているのです。医療はその最たるものです。唯一の正解がない、ということは、みなさん一人一人のパーソナリティーも多様でよいということです。人と違って構わないし、人と違うことを誇りにしてほしいと思います。 第二に、そんなお互いの個性を尊重してほしいということです。人は認められることで自信を持ち、成長してゆきます。自分の考えと違うからという理由でその人との間に壁を作るのではなく、自分と違う意見を認め、取り入れるように心がけてほしいと思います。そのことが自分の引き出しを増やし、成長につながります。相手はあなたのことを「自分を尊重してくれた人」として大切にしてくれることでしょう。 この二つのことに気をつけるだけで、心が軽くなり、人前に出るのが怖くなくなるかもしれません。 もちろん、多様性とわがままは決定的に違います。自分の個性を主張する前に、社会や病院の約束をきちんと守るのが、世の中のエチケットですよね。 研修病院として、そんな文化が作れればいいなあ、と夢見るオヤジのつぶやきでした。指導医の本音、次回も続きます。
2016年11月29日
久しぶりの登場になります、こじょんのびです。 久しぶりすぎて書くのに時間がかかりました。 上越総合病院では年に数回、外部の先生を招聘して教育回診が行われます(過去ブログ参照)。今回は「診断学の神様」と言われているローレンス・ティアニー先生の教育回診でした。 世界のトップに上越で会える機会があるって、正直すごいですよね。 院外の先生方や学生さんもいつもより多かったのは気のせいではないはず。 そんな中、今回の教育回診では発表者として参加しました。 教育回診への参加はしていたものの、発表者としての参加は初めてでした。 プレゼンテーションの準備や発表、質疑応答などそれなりにできたところもあればあまりうまくいかなかったところもあり若干苦い経験になりましたが、いい経験になりました。 初期臨床研修もあと少しとなってきましたが、まだまだ日々研鑽していきたいと思います。
2016年10月26日
10/15、16に上越総合病院で行われたCPVS(Clinical Physiology of Vital Sign)に参加させていただきました。 今まで初期研修を行っている間、バイタルサインを見て考える機会は多くありましたが 漠然と考えていました。 今回のセミナーで異常なバイタルをどのように解釈し、どういう思考過程でアプローチすればよいかを学びました。 講義を受けた後に実践形式のシミュレーションを行いアウトプットすることで考え方を頭に叩き込むことができました。 またシミュレーションの後には講師の先生方にもっとどのように考えればうまくいったかなどを教えていただきました。 とても多くの症例を経験することができ、あっという間でしたがとても内容の濃い2日間でした。 セミナーの直後から救急科を回り始めたので今回学んだ知識を意識しながら実践で活用し、より自分のものにしていこうと思います。 最後になりましたがCPVSを企画してくださった入江先生をはじめとする講師の方々、運営面でサポートしてくださった事務局の方々、本当にありがとうございました。 研修医 藤原優太
2016年09月20日
あんなに暑かった夏が何だか遠い昔のように、朝晩は肌寒い日もあるこの頃。古のことわざのとおり、「暑さ寒さも彼岸まで」ですが、みなさん風邪などひかずお元気でしょうか。 さて、前回に続いて、今回も指導医の本音です。彼らの話の中によく出てくる話題を少し具体的に取り上げましょう。 「今の研修医は過保護だ。」臨床研修制度のもとでは、みなさんはアルバイトをせずに生活していける収入を保証され、過重労働にならないように法による保護を受けています。おまけに希望に沿ったローテーションが可能で、指導医に手取り足取り教えてもらえる環境が整っています。プログラムも週間予定もなく、俺についてこい、見て盗めと言われて育ったスパルタ世代の指導医にとっては、確かにみなさんは恵まれすぎているように思えるのかもしれません。 しかしながら、味方を変えれば、これはうらやましさの裏返しでもあります。そもそも後輩も自分たちと同じ苦労をするべきだという発想は誤りですよね。自分たちの持っているものを君たちに与えるから、君たちは自分たちが味わった苦労をせずに、ここまで追いついてきてほしい。そして余っているエネルギーを新しいことの創造に向けてほしい。そう考えるべきでしょうし、多くの指導医はそのことをわかっています。その証拠に、彼らは最後にこう言います。「今の研修医は恵まれているよな。うらやましい。」と。 「今の研修医はおとなしい。積極性がない。」これもよく耳にする意見です。小生もそう感じるときが多いです。景気が低迷して大きな成功は望めなくなり、野心や向上心を持つよりは現状のポジションを慎まく維持していたい、みなさんはそんな時代の雰囲気を映しているのかもしれません。そうだとすれば、そんな閉塞感漂う世の中を招いたわれわれ先輩世代にも責任はあります。 とはいえ、そのことばかりにはしたくありません。患者さんの困難な問題を解決しようとするのが医療ですから、医療者はもともと困難の克服を目指すベクトルの上にいるのです。だとすれば、私たちには難しい状況であればあるほど、新しい発想で行動したり(イノベーションと言ってもよいでしょう)、リーダーシップを発揮したりすることが求められているのだと思います。 だからこそ、みなさんにはウザイくらいに積極的になってほしいと思います。それには自分で考えて、構築した自分の考えを発信することです。自分の頭と度胸を鍛えるのです。指導医が何でもかんでも手取り足取り教えるのは、みなさんが自ら学ぶ機会を奪い取る行為だと思います。そんなわけで、小生は明日からも研修医に質問をし続けるでしょう。 「今の研修医は日本語が下手だ。」みなさんのサマリーをチェックするたびに指導医がぼやくことです。小生もこの点については、残念ながらアグリーです。とくに「て・に・を・は」の前置詞が抜けていることが多いことと、口語(話し言葉)が公式な文書(カルテやサマリー、学会発表など)に混在していることが気になります。 文章が上手になるのに王道はありません。たくさん読んで、たくさん書くことです。書いたらそれを上手な人(サマリーなら指導医)に読んでもらって修正を受けることです。読むときは音読するとなおよいかもしれません。たかが作文と言うなかれ。文章が書ける人は語彙も表現も豊かになり、患者さんや医療スタッフとのコミュニケーションも上手です。論旨的思考を養う基本は数学ではなく、文法にあります。「字は体を現す」ように、文章は作者の知識、能力、人間性を雄弁に物語ります。初対面の指導医があなたが書いたサマリーを読んだとき、この研修医を指導するのが楽しみだと思うような、そんな文章を書きたいものですよね。 指導医の本音、次回も続きます。
2016年08月08日
今日も青空が高く、突き抜けた陽射しがアスファルトに照りかえります。夏本番です。みなさん、お元気ですか。 今日は先月末に開催された、第1回上越総合病院指導医講習会の話題です。臨床研修病院で指導医として研修医を指導するためには、指導医資格を手にする必要があります。医師としての臨床経験が7年以上であることに加えて、厚生労働省が認める指導医講習会を受講していることがその要件です。 新潟県内ではこれまで年1回、新潟市内で指導医講習会が開催されてきました。とはいえ一回の講習会の受講者数は50名までという制限があることや、合宿形式で16時間以上の講習を受けなければならない(!)という規程もあって、指導医講習会を受けることができずにいる上級医もたくさんいます。わが病院にもそのような先生方がおられるので、いささかハードルが高いけれども、思い切って今回当地で開催することにしたのです。 講習会には主として新潟県、一部富山県や長野県から、合計36名の先生方が受講に来てくれました。30歳代から60歳代、内科系から外科系まで、さまざまな経歴の錚々たる顔ぶれです。講習をファシリテートするタスクフォースの先生方も、全国津々浦々から集まって下さいました。 講習会の内容は、厚労省の指針によってほぼ決められています。研修プログラム立案に関すること(研修目標、方略、評価)がメインテーマで、そのほか効果的な指導法について、臨床研修制度についてといった内容について、ワークショップ形式で会は進められてゆきます。「教わる」のではなく、参加者が皆で知恵をしぼって考える。みなさんの日々に研修に近い感じです。二日間缶詰になって、脳の普段使わない部分を使って、指導医の面々が唸りながら額に汗して考え、討論をします。みなさんに見てもらいたかったです。 さて、今日このコラムで書きたいのは、講習会終了後のアンケートや、休憩時間の会話に垣間見ることのできる、指導医の本音です。 どこの指導医講習会でも必ず出てくるのは、「今の研修医は恵まれている」という意見です。われわれの頃はこんな講習を受ける機会などなかった、見よう見まねの研修で、指導医は叱ることはあっても教えてくれなかった、質問しても「見て覚えろ」と言われた、といった具合です。指導医の発言に嘘はありません。小生も指導医に系統だった教育を受けた記憶は希薄ですし、そもそも研修プログラムそのものが存在していませんでしたから。 同じくらい聞こえてくるのは、「研修医をどう指導したらいいのかわからない」「研修医が何を考えているのかよくわからない」「問題行動をとる研修医にどう接したらよいのか」といった、いわば研修そのものについての悩みです。系統だった指導を受けてこなかった指導医たちには、教育や指導のノウハウがありません。そもそも後輩を指導するという文化がありません。そんな中で「よき教育者たれ」と期待されることへの戸惑いだと言ってもよいでしょう。 この悩みが嵩じて、臨床研修制度そのものに背を向けてしまう指導医もいないわけではありません。しかしながらほとんどの指導医は、後進の成長を助けるために、期待される役割を果たそうと悩んでいるのです。 いくつになっても、成長するためにもがき続ける。指導医も研修医もそこは変わりません。そう思えば、いまいちだと思っていた指導医の姿にも、共感ができるかもしれません。 次回はもう少し具体的に、指導医が研修医に対して感じていることをお伝えしましょう。それまでくれぐれも夏バテにご注意くださいな。では、また。