2024年09月24日
9月22日、日本内科学会信越支部主催、第155回信越地方会が開催され、 若手奨励賞プレナリーセッションで、当院研修医が演題発表しました。 演題「腎動脈解離を契機に発見された血管型Ehlers-Danlos症候群の1例」 最優秀賞の受賞、まことにおめでとうございます!
2024年08月29日
研修医2年目のぼやき 「穴は埋まった?」 こう聞いてくるのは、循環器内科医F先生である。 昨年度は心の穴(いろいろあった)、肺の穴(気胸)、タイヤの穴(パンク)など、数々の「穴」に悩まされた。冬には1か月間で新型コロナウイルスとインフルエンザに罹患し、ボロボロになりながら最速で有給を消化した。まさに、”ツイてない”一年だった。 そんな私は、常にぼーっと生きていたい人間だ。一日中家にいるのは苦ではなく、コロナ禍でのステイホームも何のストレスもなく過ごせた。虚空を見つめ、何を考えているのかわからないまま、気づけば数時間が過ぎていることもよくある。そんな私の趣味は、ぼーっと音楽を聴くことである。誰も知らないような素敵な曲を見つけては、小さな優越感に浸っている。今の時代は“サブスク”が流行しており、これさえあれば、簡単に時代も国も飛び越えて、あらゆる曲にアクセスできる。便利なものだ。しかし、一度深い音楽の海に入るとなかなか抜け出せない。新たな音楽を知れば知るほど、一生かけても絶対に聴き切ることはできないだろうと感じる。医学の海も、同じなのだろうか。 ぼーっとしていたいが、現実はそう甘くない。年明けからの9週間、救急外来の研修医は私1人だけだった。常に忙しさに追われ、ぼーっとする余裕なんて全くなかった。能力が圧倒的に足りず、自分のした決断で後悔することが何度もあった。このときに感じた「穴」は、自分の経験不足や知識の足りなさだった。真冬の救急外来で、何をどうすれば良いのか分からないまま、必死に「穴」を埋めようとしていた。 昨年度はツライことが多かった。それでも周りのサポートに支えられ、なんとかやってきた。 4月に後輩を迎え入れてから、早くも5ヶ月が経った(執筆時点)。今年度はどうだろうか。 後輩たちのエネルギーには驚かされる。いつも元気で明るく、研修医室の雰囲気を存分に作っている。電子カルテは後輩でほぼ埋められ、キーボードを叩く音が絶え間なく響いている。「先生、これってどうするんですか?」「このケースって、どのようなことを考えたらいいんでしょうか?」などと質問攻めされることもしばしば。なんとか答えられたり、答えられなかったり。わからないときは後輩と一緒に調べる。答えた後は「言ったこと間違ってなかったかな…」と必死に調べて情報の裏付けをする。冷や汗をかきながらも、とても勉強になる瞬間だ。後輩に尻を叩かれている気分である。 そんなことをしていると、病棟看護師から電話がかかってくる。大抵は私の不手際で病棟が困っている内容だ。なんとか対応すると、今度は上級医からの着信が鳴り、新たな仕事が舞い込んでくる。ぼーっとしている暇はどこにもない。 ふと研修医室の壁に目を向けると、食事会や旅行の記念写真がズラリと並んでいる。登場人物のほとんどが研修医1年目だ。そう、今の主役は圧倒的に1年目なのだ。後輩から飲みや食事に誘われることも多い。後輩たちのおもしろおかしい話で笑わせてもらい、先輩としてお金を多く払うことしかできない自分に気づく。これで良いのだと思う自分もいるが、もう少し存在感を上げていかないと。 ぼーっとする暇なんてない。 それでも、こんな日々を心から楽しめる自分がいる。もともとの性格を考えることもあるが、きっとこれで良いのだろう。周りに感謝しながら、忙しい日々を過ごしていきたいと思う。 つい先日は初めての同期旅行をした。今年度は今のところ順調だ。 ・・・ 「穴は埋まってきました。」 順調なときほど、落とし穴にハマるものである。 p.s. 双六診療所(標高2,600m)にボランティアに行ってきました。登山客の高山病やこむら返り、靴擦れなど、ふもとの診療ではできない貴重な経験をしてきました。
2024年08月07日
8月6日県立直江津中等教育学校の生徒さん9名の皆さんが医師体験で来院されました。 オリエンテーションのあとに、篭島病院長との懇談会を行いました。 ・上越地域の医療情勢について ・医師としてやりがいを感じる瞬間は? ・上越総合病院の強みは? など、生徒さんからの質問に篭島病院長が回答しました。 事前に上越地域の医療を勉強してきた様子が質問に表れていました。 午後からは、藤田副院長からの外科レクチャーに研修医と一緒に参加しました。 生徒のみなさん、お疲れさまでした。 感染対策にもご協力いただきありがとうございました。 またいつかお会いできることを楽しみにしております。
2024年07月15日
7月13日、THE RESIDENT CIRCLE不識庵の研修イベント 「ゴータム・デシュパンデ先生によるケースカンファレンス」が糸魚川総合病院で開催されました。 最初少し緊張した様子の研修医もいましたが、すぐにゴータム先生のわかりやすいレクチャーに引き込まれていました。
2024年07月08日
私は幼少期、ツバメになりたいと思っていた程ツバメが好きなのですが、ツバメのネタを同期に先取りされてしまったので、不本意ながら他の話題について書くことにします。 自分が国家試験の勉強をしていた頃を思い返すと、早く上越総合病院で働きたくて、このレジデント日記を読み、モチベーションを高めていたことを思い出します。 私が最初に上越総合病院に出会ったのは大学5年の秋、選択実習の最初に循環器内科で1カ月実習をさせていただきました。選択した理由は、新潟に少しだけ住んでいたことがあったのでその懐かしさと、県外の病院もみてみたい、という軽い気持ちからでした。ですが実際に来てみると、院長の篭島先生をはじめ、研修医、上級医、コメディカルの方々まで優しく、教育熱心で温かい雰囲気に溢れていることに感動しました。その後、10箇所程度の病院を実習や見学で訪れましたが、上越総合病院以上に自分が働きたいと思える病院には出会いませんでした。大学最後の実習で再び上越総合病院の救急科で1カ月実習をさせていただき、やはり自分が初期研修を行う病院はここしかない、と確信してマッチングを受けました。 無事にマッチングが決まったときは、比喩ではなく本当に泣いて喜びました。上越総合病院を知らない周りの人は「何がそんなに良いの?」と不思議がっていましたが、正直に言うと直感としか言いようがないような、「とにかくこの病院に行きたい」という強い気持ちがありました。 実際に研修が始まってみると、やはり学生の時とは違った責任や緊張感があり、落ち込んだり不安になったりすることもありました。ですが、「この病院を研修先に選んで良かった」という気持ちは変わりませんでした。 元々言語化することは苦手ですが、研修医になってその重要性を再認識していますので、当院での研修の良い点を言語化してみると「ポジティブな空気感」ということになるかと思います。研修医の仲間は皆向上心があって仲が良く、上級医の先生方も純粋に教育しようという気持ちで真剣に向き合って下さいます。コメディカルの方々も研修に協力的で、慣れていなくて手間取っていても辛抱強く見守っていて下さり、時にはプロのアドバイスも下さいます。 初期研修も先が見え始め、今後の進路を考える時期に差し掛かっています。「いずれは地域医療にも携わりつつ、患者さんを丸ごとみられる医師になりたい」という初心を忘れず、幅広く興味を持って勉強を続けていきたい所存です。不安や寂しい気持ちもありますが、研修医という貴重な「今」を大切に、感謝の気持ちをもって残りの研修に取り組んでいきたいと思います。 追記 当院のポジティブな内容ばかり書きましたが、あくまでも個人の感想で、病院の回し者ではありませんのでご安心ください。
2024年06月07日
2年間の研修も折り返しとなった。時の早さを感じずにはいられない。1つ上の先輩方がこの病院を旅立ち、ポカンと席の空いた研修医室。もの寂しいと思えたのも束の間、新しい後輩たちが入ってきた。後輩たちの活気のある声が研修医室に響き渡り、新たな1年の始まりを感じる。 もう一つ春の訪れを感じさせるものがある。ツバメの巣だ。東南アジアで秋冬を越したツバメが、春になってこの病院にやってくる。1年ぶりにツバメの巣をみて、私はこの1年に思いを馳せる。振り返れば私の研修生活はこのツバメに支えられたのだった。 私は昨年から初期研修医として働きはじめた。当時の私はというと、社会人のなりたてということもあり、とにかく気概に満ちていた。いろんな可能性を信じており、何事にも精力的に取り組もうとする一方で、その気持ちが空回りしたことも多かったように思う。概ねは充実していた反面、これで良いのかな、と一抹の不安を抱える日々だった。そのような心中の5月頃、仕事から帰るときにふと病院の玄関にツバメの巣ができているのに気づいた。最初は心もとない木屑の集まりであったが、数日経たずして立派な巣に成長していった。これほど近くでツバメの巣を見るのは初めてだったため、小動物とは思えないその技巧にすごいなぁと感じずにはいられなかった。それからの毎朝は、病院にくる度にツバメを探すことが楽しみとなっていた。 そんな心の拠り所となっていたツバメの巣であったが、一度危機に瀕することがあった。ある日を境にツバメの巣がなくなっていた。誰かの手で取り壊されたのだろう。病院という施設である以上は仕方ないのか、となんとか理解する一方、ツバメたちは大丈夫だったのかな、と少し心配な気持ちにおそわれた。 そんな事件からしばらく経過したある日、玄関に巣台ができていた。ツバメの巣が取り壊されたのを案じた職員が立ててくれたのだった。何て心優しい病院なのだろう、と私は感嘆した。間もなくしてツバメが新しく巣をつくった。夏になると雛が成長し、大空を飛び交うようになった。儚く小さな巣で懸命に子育てをしている姿を見て、私は生命の力強さを感じたのだった。 秋冬にかけては季節の影響もあってか暗く落ち込むことも多かった。たくさんのことを学んだし、たくさんの経験をした。救えた命もあったし、救えなかった命もあった。医療の限界を悟り、自分はそれにどう向き合っていけば良いのか。今後医療に携わる上でどんな生きる意味を見出せば良いのか。深く考える日々が募った。心の拠り所となっていたツバメたちもいつしかこの病院からいなくなっていた。 そのように深く考え込むこともあったが、心の支えとなったのは研修医の同期だった。みんなで各々の気持ちを打ち明け合うことができたし、みんなの努力している姿を見て、自分もより一層頑張ろうと思えた。さらには研修医の先輩、指導医の先生、教育研修センターやコメディカルの方々と、本当に多くの人に支えていただいた。心もとない私であったが、周囲の支えのおかげで成長することができた。年を重ねるたびに1年は早く感じてしまうものであるが、昨年度は確かに色濃く、鮮やかな時間だった。 1年という時が流れ、研修医の後輩ができた。2年目という実感がわかないまま、高田城址公園の夜桜もとうに終わってしまった。本当にあっという間だなぁと実感する。そんな5月の半ば頃、また病院にツバメがやってきた。ツバメがもといた巣に戻ってくる確率はわずか15%であるという。私は1年を経てツバメがこの病院に帰ってきてくれたことが素直に嬉しかった。こうして毎朝ツバメを探すのが再び私のルーティンとなったが、昨年とは違って少し晴れやかな気持ちだ。ときには少し物思いに耽る日々もあるが、ツバメを見るたびに大丈夫、頑張っていると私は自分にエールを送る。 来年はこの病院を旅立ち、次のステップに進まなければならない。これからは進路や結婚といったたくさんの人生の選択肢が待っている。そんな今後の人生について考えるとどうしても気が引けてしまう。自分の可能性がだんだんと狭まってしまうのではないのか、不安な気持ちになる。ただ、ツバメが大空を飛び東南アジアへと旅立つ姿に思いを馳せるとそんなこともちっぽけに思えてくる。これからの人生はもっとたくさんの可能性にあふれているはずだ。 ツバメは今年も私を置いて先に病院を旅立つだろうが、私はもうツバメがいなくてもやっていけると思う。人生の岐路に立たされたとき、私はあのツバメに思いを馳せ、そして研修での日々を思い起こす。そして自分にエールを送るのだ。頑張れ私と。それでもほんのり不安な気持ちは残るのだが。
2024年06月03日
6月1日、日本内科学会信越支部主催、第154回信越地方会が開催され、 若手奨励賞プレナリーセッションで、当院研修医が演題発表しました。 最優秀賞と優秀賞の受賞、まことにおめでとうございます! 日頃からの頑張りの成果があらわれた発表でした。おつかれさまでした。
2024年05月28日
5月28日(火)医療安全・接遇合同研修会が開催されました。 認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML の山口育子先生から 「患者と医療者のコミュニケーション」と題し、外来や病棟など、病院での具体的 な事例をご紹介いただきました。 研修医や医学生も参加し、山口先生のお話を熱心に聞き入る様子が見られました。 いままでの行動を振り返り、今後の研修に生かしてほしいと思います。
2024年05月27日
5月26日、レジナビフェア2024大阪に参加しました。 研修医と篭島病院長が、当院の研修プログラムや特徴を説明しました。 初めて大阪での開催に参加しましたが、たくさんの医学生さんが説明を聞いてくれました。 研修医に同行して、研修の様子を感じてください。病院見学の申込をお待ちしております。 病院見学のお申込みはこちらから
2024年04月16日
R6.4.16(火) 今年度採用の臨床研修医、1日密着取材がありました。 4月のフレッシュマンセミナーを経て、今週から各診療科研修をスタートした研修医1年次の初々しくも堂々とした姿は頼もしい限りです。 放送日は下記のとおり。皆さま、ぜひご覧ください。 4月18日(木)18:00~ BSNニュースゆうなび