新潟県厚生農業協同組合連合会 上越総合病院

救急科

  • 概要・特色
  • 医師紹介

概要・特色

~上杉謙信ゆかりの地、上越地域の救急医療を守るべく
いかなるときも「義の心」を大切にした診療を心掛けています~

当院は新潟県上越地域の救急中核病院として人口約19万人を対象に、軽症から中等症、重症患者まで幅広く救急患者を受け入れている総合病院です。当科はその機能を支えるべく、地域の人々の困ったにいつでも対応できる「病院の窓口」として24時間365日救命救急室を開設し日々診療に従事しております。

1.全ての救急患者を受け入れ可能な診療体制づくり
 発熱、めまい、比較的軽微な外傷から脳卒中、心臓病、重症多発外傷など重症度に関わらず多岐に渡る疾患の初期診療を救急医が対応します。同時に複数の救急患者に対応できるよう来院された方から日本救急医学会・日本救急看護学会の提唱する基準(JTAS)に従い、緊急度を判定し治療優先度に従って診療を進めていきます。また、必要に応じてより専門性の高い治療へと迅速に繋げられるよう各専門診療科、医療機関と連携体制を整えております。

2.多職種と連携の取れたチーム医療
 救急外来を受診した患者さんがすみやかに必要な治療が受けられるよう、医師・看護師・救命士が日々連携し診療体制を整えています。また、治療終了後にこれまでのような日常生活が続けられなくなることも考えられるため、理学療法士・作業療法士によるリハビリ療法の開始、社会福祉士による援助・支援がすぐに受けられるよう多職種のスタッフ間が密にコミュニケーションを取りながらチーム医療体制を整えております。

3.災害非常時には多数傷病者の救命のため尽力する体制づくりの強化
 地域の災害非常時には救急医療機能の確保のため、災害時優先業務へと体制を迅速に切り替え、地域災害拠点病院である新潟県立中央病院、地域の消防、警察、保健所と密に連携し医療体制の維持を図っていきます。直近では、令和3年1月に上越地域全域が記録的豪雪に襲われるという豪雪災害が起こりました。交通機関が完全麻痺する一方で救急搬送患者が急増するという突然の非常事態でしたが、当院では迅速に災害時優先業務へ体制を切り替え病院機能の維持、地域の救急医療体制の確保に尽力しました。このように予測不可能な有事の事態にも対応できるよう病院全体で災害医療への訓練・体制強化に日々努めております。

4.これからの救急医療に携わる人間性豊かな人材育成
 上越総合病院救急科では医学生、研修医、そして救急救命士への教育研修に力を尽くし貢献したいと考えております。重症度さまざまな症例が同時に複数来院する救急外来では、多職種と連携し診療を進めていくことが不可欠です。そのチーム医療を牽引するリーダーの一人として活躍できる人材育成のため、当科研修期間では一人の医師として主体性を持って救急現場での対応に当たり、必要な一連の診療プロセスを学ぶことができます。また、常に上級医もそばで診療を行うことで、バックアップ/フィードバック体制が確実な教育体制を整えています。主体的に考え動くon the job trainingの教育体制を取ることで、これまでに学んだ医学知識を明日から実践できる臨床能力に変換でき、自然と臨床能力の向上につながります。毎朝行われる上級医との症例検討会では、互いに議論しながら救急外来での診療理論や対応の在り方、他科専門医との連携の取り方について学べます。

5.消防との連携体制の強化と教育の普及
 上越地域では救急搬送患者のたらい回しをなくすべく「上越地域における救急患者搬送病院選定の優先基準」を作成し基準を下に消防と病院間が連携し救急搬送受け入れ態勢の構築強化を図っています。また、救命救急士の就業前研修の積極的な受け入れ、地域の救命救急士と病院間での勉強会、症例検討会を積極的に開催するなど地域消防と病院間との連携体制の強化・維持活動に積極的に参加しております。

診断内容

当科では軽症・中等症・重症すべての救急患者を幅広くすべて受け入る体制を整えております。また、さまざまな重症度の患者を複数同時に診療するため、まずは順にトリアージを行い緊急度を判定し治療優先度に準じてを進めます。緊急入院、手術が必要と判断された症例に関しては、各専門診療科の医師に相談し速やかに専門治療へ進めるよう促します。また、当院では対応困難な疾患の場合、連携の取れた高次医療機関への転院搬送を行います。

対象疾患

  • 心肺停止
  • 意識障害
  • ショック
  • 脳血管障害
  • 多発外傷
  • 指肢切断
  • 痙攣重責
  • 急性中毒
  • 環境因子に伴う低体温症・熱中症

ER(救命救急室)施設案内

1.救急車搬入口

2.ER(Emergency Room):救命処置室

3.HCU(High Care Unit):高度治療室

共に救急医を目指す皆さんへ

 学生さん、初期・後期臨床研修医の先生方、他科診療科を専門とする先生方、救急医療に興味のある皆さん、是非一度当院の救命救急室に見学に来てください!!
 短い時間であっても、救急指導医によるロジカルかつコミカルに読み解く実践的な救急診療が学べます。“時間を支配できるER医師”の診療とは!?、一度その目で確かめてみませんか?

医師紹介

副院長/田中 敏春

資格・専門
  • 日本救急医学会専門医、指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 第30回新臨床研修指導医養成講習会受講
略歴
  • 上越市出身
  • 新潟大学卒
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