新潟県厚生農業協同組合連合会 上越総合病院

2018年10月09日

お知らせ

平成30年度 イノベーションレクチャーを終えて

去る10月5日、2年越しに講演依頼をしていた新井紀子先生の講演会が当院で開催されました。
タイトルは『人工知能がもたらす人間と社会の未来』と題しお話しいただき、あっという間の1時間のご講演でした。

AIは人間を超えるのか? 
  いいえ、超えません! 

新井先生の声が会場に響きます。
しかしながら、多くの現代人はAIと同じ能力(計算力や記憶力)を高めることに時間を費やし、努力していて、残念ながらその分野では、AIに太刀打ちできないことを理解しました。
その上で、これからの私たちに何が必要で、何をどのように学んでいけば良いのかを新井先生はわかりやすく説明してくださいました。

AIの仕事には、「意味を持たないこと」が人間と大きく異なるようです。
私たちが日々の仕事にどんな意味があるのか、目的は何かを常に考える力を身につけ、レベルアップすることが、AIから仕事を奪われないために重要かもしれません。

また、医療現場にはロボットで代替えできない職種があると、やる気が出る話題もありました。
人が人と関わるとき、相手の状況やその人の考え、抱いた感情へ配慮したコミュニケーションをペッパーくんにはできませんが、私たちにはきっとできます。
ただし、コミュニケーションエラーを防ぐための努力は必須です。そのために文書を正しく理解することが求められます。
未来を担う子供たちは教科書を読んでその意味を理解する訓練が有効だそうです。

私たち医療人は、人間らしさを活かした仕事でAIと共存を続けていけそうな気がします。
「人にやさしい良質な医療を提供します」という当院の理念にもあるように、患者さまの診療ニーズやご意見にも広く耳を傾ける病院であり続けたいと、今回の講演会を通じ改めて感じました。


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