お知らせ
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2014年12月26日
お知らせ「面会制限」について
当院では、地域でのインフルエンザ等感染症の増加により、入院患者様への面会を制限し、ご家族様以外の面会はお断りしております。 院内への感染症の持ち込み、院内感染の発生防止のためご理解、ご協力をお願いいたします。 また、面会されるご家族様におかれましてもマスクの着用、手洗い、うがいの徹底をお願いしております。
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2014年12月18日
レジデント日記飛べ!
例年より早い大雪に見舞われ、気が付けば年の瀬である。このところ諸事あわただしく、すっかりこのコラムもご無沙汰してしまった(すみません)。雪と格闘して腰痛を抱えつつ、久しぶりにPCに向かっている次第である。 この秋もさまざまな行事があった。「誰も教えてくれなかった風邪の診かた」の岸田先生にお越しいただき、抗生物質の使用法についてレクチャーをいただいた。「バイタルサインからの臨床診断」の入江先生には、例によって教育回診でご指導をいただいた。病院祭では職員や地域の皆さんを前に、皆で劇を披露してくれた。スモールグループディスカッションを通じて、医師のプロフェッショナリズムについて考えた。もちろん日々の研修は目の回る忙しさである。わが研修医諸君にとっては、濃密な時間だったに違いない。文字通りの「実りの秋」であっただろうか。 診療の合間に、ベッドサイドで研修医たちに質問をしてみる。「(寝汗を訴える患者さんについて)慢性炎症や悪性腫瘍などが隠れていないか、どうやって調べる?」といったふうに。皆さんなら何と答えるだろう。 「CTをとります。」と言うかもしれない。間違いではないが、第一選択ではない。 「身体所見をとります。」 そのとおり。でも、どのような所見を確かめたいというのだろう。漫然と診察していても、異常所見に気がつかないことはよくあることだ。 「病歴を確認します。体重減少とか、発熱とか、夜間の呼吸困難の有無とか。」 よいアイディアである。自分の頭の中に想定する疾患があり、それらに関連する徴候の有無を病歴で確かめる。その過程で鑑別疾患を絞り、身体所見でさらにその精度をあげる。検査はそれからでよい。そうすれば、いきなりCTをとらずとも、血沈、検尿、血算などの簡便な検査で検査前確率を吟味し、理論的で効率の良い診断へのプロセスをたどることができるだろう。 このような臨床推論の力を身につけてもらうことが、研修の大きな柱である。わが研修医たち。始めは何も答えることができなかった。当たり前である。半年を過ぎるころから、「CT」と答えるくらいのレベルになった。今の一年生は「身体所見」くらいのレベルだろうか。二年生は「鑑別診断を念頭に置いた、焦点を絞った病歴」の段階に達しているはずだ。君たちの進歩の跡は、そのままこれまでの研修の成果であり、第三者から見れば研修プログラムの評価であるということになる。 最近は臨床推論と同じような意味で、「批判的思考」という言葉を聞く。元はcritical thinkingという教育用語である。詳細まで正確にその意味を把握しているわけではないが、自分なりの判断基準を持ち、言われたことを鵜呑みにするのではなく、「本当にそうなのだろうか」と吟味しながら理解し、取り入れる学習姿勢を指す意味で用いられているように思う。教育回診も、日々の指導医とのディスカッションも、この批判的思考のトレーニングである。その産物として臨床推論の筋道が築かれる。 考えたら、それを実践する。うまくいけば、それが君たちの引き出しに財産として残る。成果が出なかったら、その原因や対策をもう一度批判的思考で考える。そして再度実践する。このような思考-省察-実践のサイクルを習慣づけることが進歩の鍵である。 「思考の整理学」の外山滋比古先生流に言えば、自分で考えることのできる人は、エンジンを搭載し、自分の意志に従って、自分の力で飛んでゆける飛行機である。それができない人は、どんなに美しく飛んでも、行く先を風に左右されるグライダーでしかない。 医療が直面する問題が複雑化し続ける今こそ、飛行機が求められるのである。挑戦しがいのある目標である。大晦日には、それぞれこの一年を振り返ろう。そして来年もともに励もう。きっとだよ。
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2014年11月18日
レジデント日記レジナビフェア2014in金沢に参加しました!
11/16(日)レジナビフェア2014in金沢が開催され、当院もお隣の糸魚川総合病院と一緒に参加してきました。 やさしい口調で熱く語るプログラム責任者のじょんのび先生の横でちょっと緊張ぎみのこじょんのび2名が一生懸命に当院の説明をしてくれる姿が 印象的でした。 ブースに立ち寄っていただいた医学生のみなさん、病院見学を心よりお待ちしています。
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2014年11月10日
看護部ブログ卒後2年目看護師 事例報告会
「看護って何だろう」そんなことを考えながら、半年間患者と関わってきたことを振り返りました。上手くいったこと、いかなかったことがたくさんありましたが、振り返って関わりを考えることで、多くの学びを得ることが出来ました。卒後2年目になり、日々成長している姿でした。 新人教育担当 丸田
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2014年11月10日
看護部ブログ接遇研修
新人職員を対象に「接遇研修」を行いました。「朝の検温の一場面。血圧や体温を測りながら、患者を看て話をする。」そんな日常業務の中に、たくさんの接遇のヒントがありました。初めてロールプレイングをして、新人は緊張している様子。実際に行動し、各グループで発表しあい、より多くの気づきをすることが出来ました。さっそく、患者との関わりにつなげることが出来る研修となりました。 新人教育担当 丸田
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2014年10月21日
お知らせ病院祭のご案内
2014年10月25日(土)9:30から、病院祭を開催いたします。 どなたでもご来場いただけます。ご家族、お友達、ご近所お誘い合わせてご来場ください(詳細はプログラムが出来次第お知らせします)。 病院祭チラシ
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2014年10月16日
看護部ブログ第10回記念大会 えちご・くびき野100kmマラソン救護支援に参加しました。
素晴らしい秋晴れのなか開催された、えちご・くびき野100kmマラソンの救護支援に、看護部から11名が参加しました。例年看護支援は、様々な病院や個人での参加でありましたが、今年度の大会では、大会事務局からご提案をいただき、「チーム上病看護部」として参加し、コース巡回、ゴールフィニッシュ救護所、室内救護所が連携を取り、活動することができました。 大会事務局の皆様はじめ、様々なところで支援くださいました関係者の方々、お世話になりました。また、ランナーの皆さん、本当にお疲れ様でした。大会スローガン「記憶と記録その走りがこの地に残る」のとおり、皆さんのがんばりは、私たちの記憶に残り、その勇気や思いを励みに、今後も支援できればと考えております。 フィニッシュ地点。 頚城中の学生さんがランナーをお出迎え。 看護大学の学生さんと。 私たちのサポートありがとうございました。 すべてを終え、笑顔で解散式。 2年後にまたお会いしましょう。 平成26年10月13日 看護部 栗崎
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2014年10月15日
看護部ブログ下半期スタート
10月になりました。 今月から、下半期が始まります。 看護部のページもリニューアルし、看護部のブログはじめました。 平成26年度下期 こんなメンバーで頑張ります。 これからも、どうぞよろしくお願いいたします。 看護師長会
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2014年10月06日
レジデント日記沖縄研修 報告書
上越総合病院 研修医1年目 野尻俊介 1.はじめに 私は岐阜大学出身であり、6年間岐阜の地で多くの指導医の先生方にお世話になりました。 その中でも特に、若くして家庭医として臨床に携っておられるK先生は、私にとって最も尊敬する医師の一人であり、ロールモデルとして追って止まない存在です。K先生は群星沖縄の沖縄協同病院で初期研修をされた群星沖縄一期生であり、いつか私も群星沖縄の研修風土を見学したいと常々思っておりました。 上越総合病院は篭島先生をはじめ、群星沖縄の空気に近い、熱い研修風土を創りあげようという思いが滲み出ており、新潟で研修病院を選べるのであれば上越総合病院で学びたいと4年生の頃から考えておりました。そして研修医として働けるようになった今年、いよいよ沖縄研修に参加できる機会に恵まれ、身震いするような興奮を抑えながら準備を進めて参りました。 私自身と沖縄の研修医の間には、知識、技能、熱意の面でどのような大きな差があるのか、そのことを思い知らされるであろう、と出発前には覚悟しており、緊張した面持ちで直江津駅を出発しました。 2.沖縄県立中部病院 様 1日目は沖縄県立中部病院様にお邪魔致しました。沖縄県立中部病院といえば全国に名を轟かす有名研修病院であり、やはり研修医からも圧倒的な自信を感じ取れました。救急の現場では2年目の先生方が1年目に対し的確な指導も行っており、「たった1年の差がとても大きな差になるんだよ。そういう研修をここでは受けているんだ。」と非常に自信を持って仰っていた2年目の岡先生の言葉は印象的でした。一方で、患者様とのコミュニケーションについては、私としては疑問符が残る場面も多くあり、忙しく動く中で自信を持てるような環境に研修病院としての魅力を感じながらも、私が目指すロールモデルとの乖離を感じずにはいられませんでした。 一日の終わりには玉城先生から沖縄県立中部病院の文化についてお話いただきました。沖縄県立中部病院は今までもこれからも沖縄の医療を支える柱であること、沖縄県立中部病院出身者は文化を共有しており、多くは沖縄県立中部病院に戻ってきているということ、等の歴史的背景をお話いただいた後に、「3次救急だけを見るような救急部は、もはや救急ではない。」といったポリシーをお話いただきました。これはトリアージに重きを置いた考えであり、1次から3次まで全てを見てはじめてトリアージができるようになる、という非常にわかりやすい、しかしながら重要な視点でした。私自身が実際にトリアージを経験できる現場はやはり当直帯であり、当直での経験数は今後の自信にも繋がるということを再認識できた1日でした。 3.浦添総合病院 様 2日目の午前中には 浦添総合病院様にお邪魔致しました。半日間の短い見学でしたが、救急部の陽気ながらも熱心なご指導を体験させていただきました。昼食での北原先生のランチョンセミナーも疾走感のあるもので、「耳学問を本やUp To Dateで確認することができるか、時間が無ければ自分にとって特定の本に記載できるか、そういうことが研修では大切になってくる」「例えば『感染症レジデントマニュアル』等に書き込んでも良い」と、非常に具体的なアドバイスをセミナーの中で頂きました。自分が読むべき多くの本を認識できました。 4.群星沖縄臨床研修センター 様 2日目の午後は 群星沖縄臨床研修センター様にお邪魔致しました。ここでは群星沖縄の歴史や思想をお話頂きました。「教育に見返りを求めない」「10年で100人の理想的指導医を創る」という組織としての考えをお聞きした際には岐阜で出会ったK先生のことを思い出さずにはいられず、自分の原点となる気持ちを思い出したような感覚を持てました。 5.大浜第一病院 様・豊見城中央病院 様・ハートライフ病院 様・沖縄協同病院 様 3日目以降は宮城先生の教育回診に付いて歩く形で、複数の病院にお邪魔致しました。 まず、3日目は大浜第一病院様にお邪魔致しました。ホテルのように綺麗な内装や、ほとんどの病室が個室である病院の構造をみて、近未来的な新しい病院の形を見たような感覚になりました。 研修医ものびのびと研修をしているように見受けられ、職場環境が及ぼす影響を目の当たりにしたようでした。午後の教育回診でも宮城先生の軽快なご説明に対し、リラックスした空気で積極的な質問がなされていたのも印象的でした。 4日目の午前中は 豊見城中央病院様にお邪魔しました。糖尿病内科を中心に見学させていただき、午後はハートライフ病院様にお邪魔しました。この日の教育回診のテーマはATL(成人T細胞白血病)であり、新潟ではあまり見ない症例を学びました。「新潟で医者をやるには必要ない知識かもしれない。しかし沖縄ではATLを知らなければ医者はできない。一方で、新潟ではツツガムシを知らなければ医者はできないでしょう。病気には地域性がある。その地域を好きになって地域を学ばなければいけません。」宮城先生のこの言葉からも、病院だけでなく地域全体に溶けこめるよう努力をすることも、研修の一環であることを再認識しました。 5日目には沖縄協同病院様にお邪魔しました。最近建てかえられたようで建物は新しくなっておりましたが、院長先生はK先生から聞いていた通り大変気さくな方で、一緒に写真も取らせていただきました。ここでの教育回診は参加者が多く、マイクをまわしながら一人ずつ発言するようなスタイルだったためか、自由発言量が少なかったように感じました。そんな中で私自身は比較的自然にプロブレムリストと鑑別診断を上げることができ、出発前に心配したような「自分と沖縄研修医の大きな差」を感じることは少なく、自信を持つことができました。 6.おわりに 今回の沖縄研修で最も意外だったことは、沖縄の研修医と自分にそれほど大きな差は今の時点では存在していない様子であった事で、このことは僅かながら現在の自分に対する自信にもつながりました。 同時に、今後の研修における姿勢を考えさせられました。今回の沖縄訪問で自信を持てた理由は、上越総合病院の研修医の先輩方が大変優秀で、この半年間、1年目の私たちに日頃からまさに屋根瓦式に知識を伝授して下さっていたおかげであり、先輩方が築いてきて下さったこの研修文化を引き継ぐには、今後半年間でもっと知識と経験を増やしていかなくてはならないと切に感じました。 今回、このように特別な研修機会を下さった上越総合病院と、他院に引けをとらない研修風土を築いて下さったこれまでの研修医の先輩方、そしてそれを見守って下さる上越地域に心から感謝し、今後の研修に励みたいと思います。有難う御座いました。 以上
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2014年09月19日
レジデント日記教育回診 in 焼山温泉
先日上越コンソーシアム主催の教育回診が糸魚川の焼山温泉で開催されました。講師にはゴータム先生を迎え、上越総合、県立中央、糸魚川総合から各1人がプレゼンターをつとめました。 教育回診は、一つの症例について2時間ほどかけて話し合うというものです。実際に臨床で判断に迷った症例や、参加者にとって有益と思われる症例について、一定のアプローチの下で症例を疑似体験し、診断に至ろうとする試みです。 今回も臨床的に非常に重要な病態・疾患がテーマとして挙げられていました。現場で遭遇する率はそれほど高くはないかもしれませんが、どこかで必ず出会い、正確な判断、診断、治療が患者さんの予後に影響する疾患が揃っていました。頻度の高くない疾患は教育回診のような機会で経験を共有することは非常に意味のあることで、今回の経験もいつか必ず役に立つと思っています。 日頃は各々の患者に20人、30人の医師が2時間かけて話し合うということはなかなかありませんし、診断の確定している症例については尚更です。ゴータム先生の様に素晴らしい講師の下で、時間をかけて患者さんの病態について理解を深める機会を得られていることは非常に贅沢なことだと思います。 日常の仕事の中でも、深く深く考えられるように日々精進したいと思います。