2022年08月05日
7月20日にCVC穿刺挿入シミュレータを使用して、セミナーを開催しました。 救急科鈴木先生にご指導いただき、研修医と医学生が参加しました。 はじめに鈴木先生から概要についてご説明いただき、 エコーの使い方や穿刺の方法を確認しながら、シミュレータでトレーニングを行いました。 今後も定期的にCVCのセミナーを開催予定です。
2022年06月14日
期待と不安の入り交じる中始まった初期研修もあっという間に2ヶ月が経ちました。 私はこの2ヶ月間、志望科である小児科で研修をさせていただきました。カルテの使い方にもまだ慣れない中、日々新しい知識を身につけていくことはとても大変でしたが、小児科の先生方の温かいサポートのおかげで楽しく充実した研修を送ることができました。 小児科での研修が始まって1ヶ月ほど経ったある日、外病院での外来研修から帰ってくると、私の机の上に1枚の紙が置かれていました。 紙に印刷されていたのは病院へ届いた一通のメール。 外来でファーストタッチさせていただいた3歳の女の子のお母さんからのものでした。 一緒に対応していただいた指導医の先生への感謝だけでなく、驚くことに私へのメッセージも書かれていたのです。 「娘の緊張をほぐそうと一生懸命診察にあたってくださり、患者の気持ちに寄り添ってくださる優しい先生でした。ぜひ今後の小児医療でのご活躍を期待しております」 この言葉を見た時、涙があふれそうになりました。 私は中学生時代、不登校でした。親に病院へ連れて行かれ、その都度事務的に原因を詰問される。自分が責められているようで、不登校の原因となった出来事を話せるほど心を許すことはできませんでした。 そんな中、ある病院の小児科を受診することになりました。どうせまた同じように詮索されるだけなのだろうと思っていましたが、小児科の先生は世間話を交えながら、温かく話を聞いてくださいました。子供ながらにこの人になら話してもいいと思えたのでしょう、泣きながら不登校の理由を打ち明けていました。そして原因を聞いてなお、「無理に学校に行く必要はないよ」と言ってくださいました。 この先生に会えなければ、確実に今の私はいないでしょう。生きてすらいないかもしれません。だから私はこの先生のような、患者さんの気持ちに寄り添える小児科医になろうと決意しました。 そんな私が、「患者の気持ちに寄り添ってくださる優しい先生」と言っていただけた。それも小児科の研修中に。 これ以上の喜びはありません。 このようなメールをいただけたのは、指導医の先生方の温かい人柄とご指導の賜物です。この場をお借りしてお礼申し上げます。 今回の出来事を胸に刻み、今後も患者さんに寄り添えるよう驕ることなく精進していきたいと思います。
2022年05月23日
梅雨までのひととき、鮮やかな新緑や初夏の風が清々しい季節となりました。2年の研修医生活がもう折り返し地点を過ぎたと思うと、時の流れの早さにはつくづく驚かされます。 私は今、出身大学の附属病院での短期研修に来ています。専門性の高い症例や治療の数々に大いに刺激を受けつつも、上越総合病院の先生方や医療スタッフの皆さん、研修医室の仲間たちが恋しい今日この頃です。 病院では、後輩たちの日当直業務が本格化している頃でしょうか。永遠に朝が来ないような気がした自分の初当直の夜のことが懐かしく思い出されます。 救急診療は研修医の仕事の重要な柱のひとつですが、常に判断力・対応力が求められ、先も読めない現場は緊張の連続です。救急外来に向かう前はいつも、やる気と不安と恐れが混ざり合った何ともいえない気持ちでいっぱいで、いつまでも慣れることはないのだろうなと思います。 そんな業務ですが、勤務の終わりに日誌を書くのは個人的に大好きな時間です。無事に仕事を終えて安堵感があるというのももちろんですが、さかのぼってページをめくると同期たちの見慣れた筆跡が目に入り、研修医が日々診療のバトンをつないでいることを実感します。皆が頑張っているのだから自分も頑張ろうと思えるのです。同時に、連日の記録からは、多くの先生方が尽力し診療を支えてくださっていることが伝わってきて、感謝の念を覚えます。環境に恵まれているありがたみを噛みしめつつ、前回と比べて少しでも成長できただろうか、今回は何を学べただろうか、と自らを省みるひとときです。上越での研修に戻りまた救急外来で働く際には、初心に帰るつもりで真摯に取り組みたいと思います。 とりとめのない文章をどうまとめるか迷いましたが、前回担当の同期にならい、自分の座右の銘に寄せた思いを綴って結びとさせてもらうことにしました。 “Be confident, but be modest.”「自信を持て、しかし、謙虚であれ」 これは、高校時代の恩師が、離任式の挨拶で私たちに贈ってくれた言葉です。何か壁にぶつかるたびにこのフレーズに励まされてきましたが、医師としての道を歩み出した今、目指すべき姿を端的に表していると思えていっそう心に沁みるようになりました。 一刻を争う状況で適切な行動をとったり、診療の中で方針を決定したりするうえでは自らの選択に自信を持つことが必要ですし、多くの人と関わり成長していくためには謙虚な姿勢は不可欠です。一方で、当然ながら、自信が傲慢さに変わることがあってはなりませんし、行き過ぎた謙虚さが逃げの姿勢を生んだり他者の不安をかきたてたりするようでは、それもまた医師失格です。いかに両者のバランスを取るかが今後の課題だと感じています。寄せられる期待や伴う責任に見合ったはたらきができているのだろうか、と日々悩みは尽きませんが、持つべき自信を持てるように知識や技術の習得に励み、周囲への感謝や尊敬の念を忘れず過ごすことを心がけていくつもりです。 未熟で至らぬ点ばかりで、ご迷惑をおかけすることも多いと思いますが、今後ともご指導ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願いいたします。 ☆研修医勉強会の風景(症例検討会)☆
2022年05月02日
先日(4/29)新潟大学脳研究所 脳神経内科の小野寺教授による脳神経疾患カンファレンスがハイブリット形式にて行われました。 脳神経疾患に対する苦手意識をなくし、神経所見の取り方のコツをわかりやすく教えていただくことができ、熱心にメモをとる研修医の姿も見られました。 まだまだオンライン中心の研修会がほとんどですが、工夫して学びの機会を増やしていければと思います。
2022年04月25日
研修医となり1年が経過しました。 病院の周りで咲き誇る桜や春の透き通る空気の中にくっきりと浮かび上がる妙高の山々を見ると、去年の春に期待と不安の入り混じる中で研修を開始したことを昨日のことのように鮮明に思い出します。この度、研修医として久しぶりに寄稿させていただくことになりました。 私の自己紹介をさせていただきます。生まれは新潟市で、他県の医学部を卒業して医師国家試験に合格したのちに、ここ上越で医師としての第一歩を歩み始めたばかりです。上越に住むのは初めてですが、上越の方々のあたたかさに触れながら、日々楽しく生活しています。(新型コロナウイルスの流行に伴い、いろいろなところに遊びに行ったりすることができないのは残念ですが…) この1年を振り返ると、非常に壁にぶつかった1年でした。働き始めてから数ヶ月は研修医としての業務になかなか慣れず、分からないことが次から次へと出てきて、自分が数年後に医師としてバリバリと働くイメージが医学生だった時よりも更に湧かなくなってしまい、とても自信を無くしました。「自分は医師としての適性がない」と思い悩んだこともありました。その思いを指導医・上級医に打ちあけたことがあります。「向いていないと決めるのは時期尚早で、必ず自分に向いている分野が見つかる」、「できないことばかりに目を向けるのではなく、できたことにも目をむけよう」などいろいろな助言をいただきました。そういったお言葉にとても救われ、目の前のことに集中して前に進んでくることができました。さらに、同じ志の同期たちとも一緒に切磋琢磨しながら、悩みを共有して互いに支え合ってここまで歩んでくることができました。去年の自分と今の自分を比べると、少しは成長できたと実感します。 研修医としてはあと1年です。初めて採血した時の緊張感、初めて担当した患者さんに「ありがとう」と感謝された時の喜び、初めての救急外来でのたくさんの反省、全てを忘れずに、周りで支えてくださる方や患者さんに敬意の気持ちを持って残り1年を過ごしたいと考えています。私は小さい頃から剣道をやっているのですが、武道の考え方に「守破離」というものがあります。「守破離」とは武道などの修業における過程を示したものです。「守」は師や流派の独自な教え、型、技を確実に身につける段階、「破」は他の師や流派の教えについて考え、良いもの、望んでいる方向へと発展する段階、「離」は1つの流派から離れて、独自の新しいものを確立する段階と日本国語大辞典に記載があります。研修医の今の段階はもちろん「守」の段階です。指導医、上級医、同期、コメディカル、患者さんが私に日々様々なことを教えてくれます。それらをこれからの医師人生の基本として「守」っていき確実に身につけたいです。 また、今年はたくさんの後輩たちも入ってきてくれました。去年、先輩研修医の方々からたくさん教えてもらったように、自分がこの1年で教わってきたことや感じたことをできるだけ共有していけたらなと思っています。 最後になりますが、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。 ☆二年次のこじょんのびたち☆
2022年04月20日
新採用の研修医は、先週までフレッシュマンセミナーに参加しました。 スタートの4月1日は、総務課からの手続きやコンプライアンス、医療安全・院内感染、 プロフェッショナリズムなど、研修をオンラインで行いました。 その後、各部門での研修や看護部との合同研修が行われました。 研修指導者からのアンケートの感想は以下のとおりです。 ・少し緊張気味でしたが、真剣に話を聞いていました。 ・研修に対する積極性は良好でした。今後の活躍が期待されます。 ・受け身ではなく、自分から積極的に実習に臨んでおり質問も多くいただきました。 ・研修医同士でも確認し、情報共有していました。 ○看護部合同研修は、静脈関連・ポンプ管理、輸血の知識や看護ケアなども一緒に研修をしました。 ○新採用の職員全員で、防災訓練を行いました。
2022年04月11日
新採用の研修医10名(基幹型9名、協力型1名)を迎え、新年度がスタートしました! 去る4月1日に篭島病院長から研修医に辞令が交付されました。 新採用の他職種と一緒にフレッシュマンセミナーに2週間参加し、その後各診療科での 研修が始まります。
2022年04月10日
先月25日、上越総合病院臨床研修修了式を開催いたしました。 4名の研修医が研修を修了し、この日を迎えることができました。 篭島病院長より一人一人に修了証が授与され、研修医の先生から感謝の言葉が述べられました。 今回の修了式は、指導医や上級医、メディカルスタッフや医学生さんと多くの職員が集まり、 それぞれからはなむけの言葉が送られ、新しい門出を職員全体で祝うことができました。 コロナ禍での初期臨床研修を修了された4名の先生方、 誠におめでとうございます。また、お会いできることを楽しみにしております。 教育研修センター
2022年02月22日
2022年2月15日に上越総合病院院内集談会が開催されました。 今回は感染症対策で参集型ではなく、Zoomでのオンライン配信と後日院内教育システムから 公開予定です。 院内集談会とは、院内各部署より日頃の業務の成果や研究の結果、活動の取り組み等を 多職種に向けて発表する場ですが、研修医は赤尾先生と小池先生が発表しました。
2022年01月24日
この週末にTHE RESIDENT CIRCLE不識庵主催にて「医療プロフェッショナリズムワークショップ」を開催しました。 このワークショップは日本専門医機構認定の共通講習で“必修講習の2単位”が取得できます。 今年は直前にオンラインでの開催に切り替えましたが、内容は対面型に劣らない充実したワークショップとなりました。 上越・糸魚川地域の研修医の他に、上級医やベテラン指導医、メディカルスタッフにもご参加いただき職種の枠を超えてディスカッションや情報共有をすることができました。 参加者からいただいた感想は以下の通りです。 ・緊張しましたが、いろいろな人の意見が聞けて共感でき参考になりました。 ・答えのない非常に難しいテーマである医療のプロフェッショナリズムについて考える機会を得て大変勉強になった。 日々の自身の態度や気持ちを振り返る非常に良い機会となった。 今後の診療においても今日考えたことを患者さんや同じ医療チームで働く医療従事者に対して還元していくことができたら良いと思った。 ・日々の診療に明日からすぐに生かせる内容を共有できる場が持てて大変勉強になった。 ・研修医の時に悩んでいたことを思い出し、若い先生方や多職種とのコミュニケーションに役立てることが出来ると思いました。他の先生にも受講を勧めようと思います。 ・楽しく受講ができました。ありがとうございました。研修医の先生の意見でほかの研修医も同じような悩みを持っていて安心したという意見があったので、どんどん参加してもらうとよいと感じました。